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物資輸送再開に先立ち、国連はシリアからの支援承認を検討

2023年7月10日、トルコに面したシリアのバブ・アル・ハワ国境を越えた後で人道支援物資を運ぶトラックの車列が駐車している様子が目撃された。(AFP通信)
2023年7月10日、トルコに面したシリアのバブ・アル・ハワ国境を越えた後で人道支援物資を運ぶトラックの車列が駐車している様子が目撃された。(AFP通信)
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15 Jul 2023 06:07:19 GMT9
15 Jul 2023 06:07:19 GMT9
  • 国連のステファン・ドゥジャリク報道官は14日、国連は未だ書簡について検討中であり、多数のパートナーと協議を続けていると述べた
  • 提案されていた9か月間の延長にロシアが拒否権を行使したため、15か国は11日に合意に達することができなかった

国際連合:国連は、トルコからシリア北西部への支援輸送に、閉鎖された国境検問所の利用を未だ再開していない。このルートについて、国連安全保障理事会による承認が10日に期限切れになった後も半年間使用することができる、とシリアは述べた。

シリアのバッサーム・サッバーグ国連大使は13日に安全保障理事会への書簡で、国連の支援物資輸送は「シリア政府との全面的な協力と調整のもとで」行う必要があると述べた。

国連のステファン・ドゥジャリク報道官は14日、国連は未だ書簡について検討中であり、多数のパートナーと協議を続けていると述べた。

また記者団に対して、「そのような状況ですが、人道的原則に基づいて利用可能なすべての手段と輸送方法を使い、シリア北西部で困窮状態にある何百万人もの人々へ救命支援を提供することを我々は約束します」と語った。

国連安全保障理事会は今週、反政府勢力が支配するシリア北西部の数百万人へ2014年以来人道的支援を提供してきた、トルコを拠点とする作戦の許可更新に失敗した。その後、シリア政府はバブ・アル・ハワ国境検問所の使用を承認した。

提案されていた9か月間の延長にロシアが拒否権を行使したため、15か国は11日に合意に達することができなかった。シリア政府が過去に国連の作戦へ同意していなかったため、理事会の承認が必要になった。

「期限が切れる前に、現地に多くの物資を残してきました。よって、人道支援は今も実施されています。ですがもちろん、できるだけ速やかに事を進めたいと考えています」とドゥジャリク報道官は述べた。

バッシャール・アル・アサド大統領の支配から逃れたシリアの人々は、深刻に必要とされている支援を、大統領が間もなく阻止できるようになるのではと恐れている。ダマスカスが、反政府勢力の最後の主要砦であるシリア北西部への国連による支援に対し、影響力を確立しようと動いているためである。

ドゥジャリク報道官は、次のように述べている。「シリアでも他のどの地域でも、不干渉と公平性という人道的原則に基づく人道支援の提供に尽力するということが、我々の基本理念です」

平和的な民主化デモ参加者に対してアサド政権が行った2011年の暴力的な弾圧は、内戦を引き起こした。モスクワはアサド政権を後押しし、ワシントンは反体制派を支持した。何百万人もの人々がシリアを逃れ、さらに数百万人が国内で避難民となっている。その後にアサド政権がシリアの大部分を再び掌握したことで、戦闘は沈静化している。

ロイター

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