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中国首相がパレスチナ大統領と会談:中東での存在感拡大目指す

15日、北京の人民大会堂でパレスチナのマフムード・アッバース大統領を迎える中国の李強首相。(AFP)
15日、北京の人民大会堂でパレスチナのマフムード・アッバース大統領を迎える中国の李強首相。(AFP)
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16 Jun 2023 04:06:38 GMT9
16 Jun 2023 04:06:38 GMT9

北京:中国の李強首相は15日、自国を訪問中のパレスチナのマフムード・アッバース大統領と会談した。両国関係を強化し、中東全体での存在感を高めようという中国政府の活動の一環だ。

李氏はこの春に首相に就いたばかりで、外交経験は乏しい。首相は、大統領を「中国・パレスチナ関係に重要な貢献をしてきた中国人民の古い友人」と呼んだ。

会談の前日、大統領は国を統治している共産党の総書記でもある習近平国家主席とともに閲兵式に臨んだ。

両者はその後「戦略的パートナーシップ」の構築を宣言し、中東における中国の影響力拡大への道を開いた。

習主席は14日、パレスチナ国家が国連の「完全な一員」になることへの希望を再度アッバース氏に伝えた。

北京で大統領と会談した習主席は、「中国はパレスチナが国際連合の完全な一員となることを支持する」と述べた。

中国はエネルギー資源のほか、軍事品や民間の製品の輸出市場を求めている。と同時に、西側が主導する民主主義陣営にロシアと共同で挑み、その一環として独自の権威主義体制を推し進めている。

中国政府は長年にわたってパレスチナ自治政府と外交関係を維持しており、イスラエルおよびパレスチナの高官との面会を担う特命大使も任命している。

だが、中東地域での経験は主に建設や製造などの経済活動に限られている。

中国は、そうした結びつきをテコに外交活動を強化しており、中国の大企業が、政府が掲げる「一帯一路構想」に沿ったインフラ契約について交渉する際に手助けしている。同構想においては、苦境にある多くの国が中国の銀行から多額の債務を負わされている。

また、外交上の存在感を高め、最新技術を手に入れるため、イスラエルとの関係強化も模索してきた。

中国は厳格な「ゼロコロナ」政策による3年間の実質的な国境封鎖を終え、この春に往来を再開したが、それ以降、世界の指導者を次々と迎え入れている。

その中には、フランスのエマニュエル・マクロン大統領や欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長も含まれる。2人が訪中した際は、自治体制下にある台湾への外国の支援を止めようとする中国の試みを巡り、議論が持ち上がった。

来週には米国のアントニー・ブリンケン国務長官が訪中する予定だ。前回の訪中計画は、中国ものとされる気球が米国上空を飛行したため延期となった。貿易・技術分野の問題や米国の台湾への支持のほか、アジアなどの地域での影響力を巡る対立激化のため、米中関係は数十年で最低レベルにある。

李首相は、アッバース大統領が訪中を終えた後にフランスとドイツを訪問する予定。首相として、また与党の序列第2位の人物として国際舞台でデビューを飾ることになる。

中国外務省は15日、李首相が第7回中国・ドイツ政府間協議に参加し、6月18~23日のパリ訪問において金融サミットに出席すると発表した。

AP

AFP

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