Mohamed El-Shamaa
新たに発見された古代エジプト王ラムセス2世の2つの像の復元作業が、先日のエジプト考古相のルクソール訪問期間中に承認された。
ハリド・アナニ考古相は、ルクソール神殿西側へのファラオ王の像の復元・再配置を含む、新規の国際プロジェクトを承認した。
この計画は、過去3年間に行われたルクソール神殿の正面部分における古代エジプト王ラムセス2世の像3体の復元・再組立てに続くものだ。
ルクソール神殿のマネージングディレクター、アフマド・オラービー氏によると、これらの像は19世紀、ファラオ王朝のもので、赤色花崗岩で作られている。
3体の像の残りの部分は1958~1961年の間に、著名な考古学者、モハメッド・アブドゥル・カデル博士による発掘の際に発見された。
この像の復元は、数年前に一度白紙に戻ったもので、いくつかの議論を引き起こしてきた。先日復元された像の足がすべて、古代エジプト民族の「死人の配置(death position)」である、オシリアの位置に配置されたことによるものだ。
このことは、その場所には王の像を配置しないという、エジプト寺院が守る伝統に反している。
しかし考古相は、壊れた部分が発見されたルクソール神殿の正面に、像を再配置するという。
今回の新規のプロジェクトに関して、ルクソール神殿ディレクターであるアフマド・オラービー氏は、「先日寺院の西側正面で、新たに2体のラムセス2世の像の一部を発見しました。これらの像も発見された場所と同じところに配置されるでしょう。」と述べた。
オラービー氏によると、像の修復は、考古最高協議会の事務局長であるムスタファ・ワジリ博士が率いるエジプト考古学使節団の協力のもと、ルクソール神殿ディレクター、アフマド・バドル・アッ=ディーン(Ahmed Badr El-Din)氏およびレイ・ジョンソン氏率いるthe Chicago Institute of Oriental Archeologyの監修で行われるという。
プロジェクトでは2体の像の調査、像の部分の収集と記録がすでに始まっている。像の高さはそれぞれ7メートルで、再びオシリアの位置に配置される。
ワジリ博士は、2体の像が復元準備中である他の彫像の隣に置かれていたことを確認した。断片のひとつにラムセス2世という文字が見られるという。
断片には像の上部半分、重なり合った肩の部分が2片、衣服と首の部分が含まれており、顔の部分もある。
エジプト王ラムセス2世は、古代エジプトで最も知られる君主のひとりで、紀元前1279年から1213年までエジプトを統治した。