






レベッカ・アン・プロクター
アル・ウラー:この地域特有の古い岩石層に縁取られた砂の道で、外国人観光客が、主にアル・ウラーの人々が手作りした香油や模様のあるアバヤ、繊細なジュエリー、刺繍のバッグなどの工芸品店の列をじっくりと見ている。
これはアル・ウラー旧市街のアル・ジャディーダ芸術地区の現在の光景で、サウジアラビアの歴史ある北西部で進む大規模な変革のほんの一端だ。ベルギーとほぼ同面積のこの風光明媚な砂漠地帯は、ギャラリーや彫刻公園、芸術学校などの活気ある文化のオアシスに変貌しつつある。
この地で2月13日、第1回アル・ウラー芸術祭が開催され、国内外のアーティストによる厳選された現代美術の展示や巨大な野外彫刻のインスタレーションなど、刺激的なプログラムが提供されている。
アル・ウラーのマラヤ・コンサートホールで開催された『What Lies Within』展では、サウジアラビアのコレクター、バスマ・アル・スレイマン氏の個人コレクションから作品が展示された。
この展覧会を監督したサウジアラビア人アーティストのルルワ・アル・ホムード氏はアラブニュースに「これは私たちにとって本当に祝うべき瞬間です」と語る。「バスマ・アル・スレイマン氏は、サウジアラビアの現代美術を収集し、保存するために、この数年間ずっと活動してきました」
展覧会では、マナル・アル・ダウヤン氏、シャディア・アレム氏、モハメド・アル・ガンディ氏、ルルワ・アル・ホムード氏、ムサエド・アル・フリス氏、フセイン・アル・モーセン氏、アデル・アル・クライシ氏、ラシド・アル・シャシャイ氏、ノハ・アル・シャリフ氏、ダナ・アワルタニ氏、アブドゥルナッサー・ガレム氏、マハ・マラー氏、アフメド・マータル氏、フィルワ・ナゼル氏、サデク・ワシル氏、そしてアイマン・ヨッスリ・デイドバン氏といった、主要サウジ芸術家の作品が展示されている。
「私やアーティストたちは、サウジアラビアの芸術を広めるために、国外で活動してきました」と、アル・ホムード氏は話す。「人々が思うほど簡単なことではありませんでしたが、こうしたすべての努力が今認められ、私たちはお祝い気分です」
また、アリアナ・リナルド氏とクルード・アルバクル氏が監督し、アル・ジャディーダの様々な建物に設置されるビジュアルナレーションの国際フェスティバル、『Cortona on the Move』による写真展も芸術祭の企画の1つだ。この新しい芸術地区では、サウジアラビアのアートハウス映画制作者の作品を紹介する『Cinema El-Housh』も開催される予定だ。
3月31日に閉幕するこの芸術祭は、2月11日に開幕した第2回『Desert X AlUla』と並行して開催されている。この印象的なイベントでは、15人のサウジアラビア人および国際的なアーティストの現代アート作品が、アル・ウラーの素晴らしい砂漠の風景を背景に展示される。
今年の『Desert X』では、「サラブ」をテーマに、砂漠の歴史と文化に内在し、時代を超え複雑な世界的意味を持つ蜃気楼とオアシスの概念を探求する。
これらの古くからの概念について考えるよう招かれた参加アーティストは、夢やカモフラージュ、フィクション、消失/出現、抽出、幻想、神話を扱いつつ、自然と人工の世界の間の二項対立を検証する、新しい作品で応える。
『Desert X』の創設ディレクターであるネヴィル・ウェイクフィールド氏は、展覧会のVIPオープニングで、「作品は、未来の社会のあり方、土地との関係、成長の仕方、テクノロジーによるさまざまな新しい命の吹き込み方について論じています」とゲストに語った。
「これらのテーマはすべて、砂漠にとって重要であると同時に、世界全体にとっても重要です」と彼は述べた。
アル・ウラーに文化が溢れるシーズンへの国際的な参加者の中に、サウジアラビアに30年近く居住するスイスのアートコレクター、ピエール・シグ氏がいる。1月中旬、アル・ジャディーダ芸術地区に彼の新しいシグ・アート・レジデンシーがオープンした。
レジデンシーのオープニングでシグ氏は、「アル・ウラーの美しさに惹かれました」と話した。「素晴らしい景観の中にこれだけの空間があるのだから、もっと有効に活用して、アートの世界でより積極的な役割を果たし、単に収集を通じて支援するのではなく、アーティストの思考を進化させる場を提供することができると思いました」
シグ氏のレジデンシーは、アメリカ、フランス、スイス、日本、スウェーデン、ペルー、ドイツ、サウジアラビアのアーティストを受け入れている。
レジデンシーのミッションは、「デジタルとテクノロジーの革新というレンズを通して、歴史と芸術的遺産に挑戦するアーティストに特に焦点を当て、文化の架け橋となる」ことだ。
実際、サウジアラビアと国際社会の間にアートを通じた橋渡しをし、文化的対話を進めることは、まさにアル・ウラーが実現しようとしていることの本質と言える。
「私たちは対話の力を信じています」とアル・ウラーの王立委員会で芸術とクリエイティブ産業のエグゼクティブディレクターを務めるノラ・アルダバル氏はアラブニュースに話した。
「2035年までに、アル・ウラーには、博物館やギャラリー、研究センター、芸術地区など、地域のユニークな自然景観と慎重に対話しながら設計された、文化、遺産、創造性のための15のランドマークとなる観光地が誕生します」
芸術とクリエイティブ産業の振興は、サウジアラビアの経済改革と多様化の課題の中心的な柱となっている。
アル・ウラー芸術祭は、アル・ウラーにおける芸術の国際的な大きな可能性を示すだけでなく、サウジアラビアで起こっている大きな社会的・文化的変化も示している。
「ここ数年前までは、サウジアラビアの人々にとって芸術はそれほど重要ではありませんでした」と、サウジアラビアのアーティスト、アル・ホムード氏はアラブニュースに述べた。
「国民や一般市民はそのソフトパワーを重視していませんでしたが、今は変わりつつあります。芸術に関心を持つのはエリートだけでした。しかし、今は誰もが関心を寄せています」
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ツイッター: @rebeccaaproctor