アミン・アッバス

アブダビ：世界を飛び回る、日本の技術や職人の技を紹介する展示会「TAKUMI NEXT: エッセンス・オブ・ジャパン」が、アブダビに到着した。

日本貿易振興機構（JETRO）と経済産業省（METI）が立ち上げたこのプロジェクトは、12月14日から2023年2月28日まで開催され、「Ocha Cafe Sakura（オチャ・カフェ・サクラ）」でポップアップストアを設営している。

このプロジェクトは、日本の新しい世代の職人たちを紹介するものだ。彼らは、豊かな文化遺産と伝統的な技術に関する輝かしい背景をもとに、地元の資源を効率的かつ持続的に活用し、優れた品質と芸術性を備えた手工芸品を生産しており、日本独特の精神で現代社会のニーズに応えている。

「ジェトロは、常に日本の中小企業のグローバル展開を支援する最前線に立ってきました。アブダビは中東の芸術と文化の中心地としての地位を長年にわたり静かに築き上げてきました。ですから、中東で『TAKUMI NEXT』を展開することは当然の選択でした」とジェトロ・ドバイのビジネス開発ディレクター太田尭久氏は述べた。

「今回は、紙、陶磁器、布地、高度な金属やガラス製造など、日本が誇る工芸品の中から10点を厳選して紹介しています。このセレクションを通じて、日本の伝統工芸の未来像を提示できればと思います」と太田氏は付け加えた。

「『匠（TAKUMI）』とは日本語で『職人』や『工芸家』などを意味します。社会の規範やライフスタイルが変化していく中で、伝統工芸の未来や職人の存在意義について、日用雑貨の優れたセレクションを通じて考えていきたいと思います。これらの職人の目を通して、日本の仕組み、日本の歴史と経済を支える産業を垣間見ることができます」とジェトロのデジタルマーケティングアナリストである紫田ももか氏は付け加えた。

「TAKUMI NEXT」は2019年にスタートして以来、ポップアップストアやオンライン販売・マーケティングプラットフォームなどを通じて、500人を超えるアーティストに世界市場に進出するための支援を行ってきた。そのために、ジェトロは、工芸品生産者がバイヤーにアクセスし、世界市場に進出するための専門家のアドバイスを受けることができるオンラインシステムを構築した。

今回はAWL株式会社が提供する最先端テクノロジーが採用されている。同社のAIモニタリングツールは来場者の興味・関心を把握し、バイヤーの行動に関する深い洞察を職人に提供する。これにより、需要予測をより正確かつ信頼性の高いものにすることができる。

展示品は販売もされている。耐熱ホウケイ酸ガラスを使用したエレガントなコーヒーポットは、ガラス職人がひとつひとつ手吹きで製作している。また別の呼び物は舜園氏製作の「常滑焼の急須」だ。舜園氏は独特な透し彫り技術で知られ、その技は日本一だと認められた（この急須で淹れたお茶は、味わいがより強く甘くてマイルドになる言われており、それは繊細な土こしのためお茶本来の旨味が金属製の茶こしに影響されないためだ）。また、日本の伝統的な衣装でありながら、普段着としても着られるようになった「はっぴ」も展示されている。こちらは、厳選された高品質の綿織り物で、伝統的な柄が描かれている。

商品と職人の詳細についてはこちら

https://www.jetro.go.jp/en/eccj/takumi_next/abu_dhabi.html