
ドバイ:リメイクされた名作から全く新しい傑作まで、過去6ヶ月間に発売されたビデオゲームの中から傑出した作品を紹介する。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』
開発元:任天堂
1986年の第一作『ゼルダの伝説』以来、「ゼルダ」シリーズは現在まで数世代のゲーマーを楽しませてきた。2017年の傑作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編であり、長大で魅惑的なオープンワールドアドベンチャーゲームであるこの最新作は、明らかにこのシリーズを愛するチームによって制作された作品である。広大で魅力的なハイラルの世界(そしてその暗い地下世界)を作り上げるために注がれた配慮や思慮が随所に見て取れるからだ。いつものように、プレイヤーは魔力を備えた腕を持つエルフである主人公リンクになる。主要なストーリーに沿って進める場合は、ガノンドロフがハイラルを破滅させるのを阻止しようとするゼルダ姫の手助けをすることになるが、プレイヤーはおそらく主要なストーリーを長く追うことはないだろう。この作品の醍醐味は、歩きまわってゲームの膨大な「背景」や、見つけた物を即興で組み合わせることができるとても楽しい能力を探索することにあるのだ。『ティアーズ オブ ザ キングダム』は時にトリッキーでイライラさせられる作品かもしれないが、必ずその甲斐はあるはずだ。これは傑作である。
『ストリートファイター6』
開発元:カプコン
この史上最高級のシリーズの最新作は、発売後5日間で100万本を売り上げ、批評家の絶賛も受けるという大成功を収めた。実際、(自分に合ったレベルを選べば)取っつきやすいゲームプレイ、カスタマイズ可能なキャラクター、ほとんど申し分のないオンライン対戦、プレイヤーのスタイルに最適な特定の戦闘分野に集中できるモード、以上の要素を兼ね備えたこの作品は高い評価を受けるに値する。80年代後半から何百万人ものプレイヤーを楽しませてきたおなじみのレトロなビジュアルも健在だ。
『System Shock』
開発元:Nightdive Studios
1994年のオリジナルは大きな商業的成功は収めなかったが、現在ではシングルプレイヤーアドベンチャーゲーム史において影響力の大きい作品と見なされている。今回のリメイクも同様の地位を獲得するかもしれない。開発者はオリジナルに忠実でありつつ、過去30年間の技術の進歩をフルに活用して、素晴らしい(そして非常に難易度の高い)ゲームプレイに見合ったビジュアル体験を提供している。スチームパンク風の近未来を舞台に、プレイヤーはハッカーになって、SHODANと呼ばれる邪悪で恐ろしく強力なAIのハッキングに挑む。
『Meet Your Maker』
開発元:Behaviour Interactive
比較的取っつきやすいがやめるのは非常に難しい、この愉快でユニークなシングルプレイヤーアクションシューティングでは、プレイヤーは殺人ロボットになって、他のプレイヤーが作った基地を襲撃する。その難しさは、基地を作った人の巧妙さと冷酷さ次第だ。プレイヤーは非常に独創的な形で「死ぬ」ことになるだろう。でも、自分自身の基地設計を通して仕返しするチャンスは常にあるのだ。
『Dredge』
開発元:Black Salt Games
いや、釣りシミュレーションゲームは普通、「今年のベストゲーム」のリストに入ることはない(たとえ7月であっても)。しかしまた一方で、『Dredge』ほどダークなムードを持った釣りシミュレーションも普通ではない。プレイヤーは苦境にあるトロール船の船長となり、乗組員を率いて一群の離島を巡る。釣った魚を地元住民と交換し、徐々に船、技術、知識を向上させていくことができる。しかし、地元住民のことを知るにつれ、この海域で生き残るためには得られる限りの助けが必要なことに気づくだろう。
『Hi-Fi Rush』
開発元:Tango Gameworks
この作品は真に偉大なゲームとして長く語り継がれることはおそらくないだろうが、手っ取り早く混じり気のない興奮が欲しいなら、ド派手でマンガチックな大騒ぎが展開されるこのゲームに並ぶものはあまりないだろう。主人公は、実験的な手術の際の事故によって胸に音楽プレーヤーを埋め込まれてしまったロックスター気取りのキャラクター「チャイ」。ゲームのイカしたサウンドトラックのリズムに合わせながら戦闘スキルを駆使して、自分をこんな身にした会社の悪い重役たちを倒さなければならない。騒々しく間抜けでとても楽しいゲームだ。