広島県は27日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に県内で初めて広島市在住の20代1人が感染したと発表した。海外渡航歴はないが、関西地方でオミクロン株の感染が確認された地域を往来しており、県は市中感染とみている。市中感染は、大阪、京都、東京、福岡、愛知を含め、計6都府県に広がった。
広島県によると、22日に38.5度の発熱やせきなどの症状が出て、23日にPCR検査で陽性と確認された。全遺伝情報(ゲノム)解析で26日にオミクロン株の感染が判明した。ワクチンは2回接種済みだった。
現在は軽症で、県内の医療機関に入院している。濃厚接触者は県外を含め数人程度で、PCR検査はいずれも陰性という。
木下栄作健康福祉局長は27日記者会見し、現時点では県外で感染した可能性が高いとの認識を示した。その上で「陽性者が確認された地域との往来は慎重に判断してほしい」と呼び掛けた。
時事通信