
ドバイ:アリさんとノアさんは、かつてヨルダンを故郷としていた日本人の子供だ。現在日本に住んでいる彼らは、彼らにしか語れない冒険、友情、そして文化の融合の物語を発信する。
アリさんとノアさんの旅は、両親がヨルダンで出会ったことから始まった。フィリピン人とヨルダン人のハーフである母親のファティマさんは、アンマンで日本人の夫と出会った。
結婚後、ヨルダンの経済状況が理想的でないことを知った夫妻は、日本でより良い環境を求めることにした。
ファティマさんもアリさんもノアさんも、日本語よりもアラビア語を話す方が得意だったため、移住は容易ではなかった。
「日本語はまったくわかりませんが、日本の文化はよく知っています。いつもアニメや日本のテレビ番組を見て、日本のポップカルチャーを追いかけていました。義母のおかげで、食の面でも日本文化を意識するようになりました」とファティマさんは言う。
元気いっぱいの2人の子供を持つファティマさんは、時間のあるときにSNSに日本での新しい生活を記録している。
「日本に来たばかりの頃、YouTubeチャンネルを立ち上げることを思いつきました。どのようなコンテンツを公開するかまだ迷っていましたが、考えはありました」と彼女はアラブニュースジャパンに語った。「そして、日本を紹介したり、日本の文化について語ったりするコンテンツのほとんどが英語であることに気づきました。そこで、同じようなことをアラビア語でやったら面白いと思ったんです」
ファティマさんはSNSのフォロワーが増えるにつれて、視聴者が日本についてもっと知りたがっていること、そして彼女の子供たちがアラビア語を話せることにとても興味を持っていることに気づいた。
「ヨルダンでは子供たちと英語で話していたのですが、日本に来たとき、子供たちと英語で話し続けるのは大変でした。彼らの母国語はアラビア語なんです」
アリさんとノアさんはヨルダンの家族や友人と連絡を取り合い、日本での生活についてアラビア語で話している。
自分の動画にはあらゆる国籍の視聴者がいて素晴らしい、とファティマさんはアラブニュースジャパンに語った。彼女はより多くの人に見てもらうために、コンテンツを英語に翻訳することも始めた。
「YouTubeでは、スウェーデン、アメリカ、インドネシア、マレーシアなど世界中からフォロワーがいますが、最も多いのはアラブ人です。フェイスブックでは、ヨルダン、パレスチナ、アルジェリアからのフォロワーがほとんどです」
一方、インスタグラムでは、より多くの人々が混在していると彼女は付け加えた。「私たちのコンテンツは、アラビア語を学んでいる人々にとっても有益です」とファティマさんは説明した。「私の子どもたちの話すアラビア語を聞いて勉強に活かすために、私たちのコンテンツを見るのです」
ファティマさんのコンテンツは、日本とアラブ世界で起きている時事問題や出来事を伝えることが中心だ。