
アラブニュース
ロンドン:ロシア直接投資基金の総裁は、両国間のエネルギー部門の緊張にもかかわらず、サウジアラビアとのパートナーシップを継続して発展させることを約束した。
キリル・ドミトリエフ総裁は、サウジアラビアが原油生産を記録的なレベルに増やす準備をしていると発言した。
「エネルギー関連の問題についていくつか意見の相違はありますが、我々はサウジアラビアと積極的に協力し続けています」と彼は言う。「我々はサウジアラビアと共にさまざまなプロジェクトに投資しており、他の分野でも緊密な協力を行っています。もちろん、多くの人々がロシアとサウジアラビアの間にくさびを打ち込もうとしていますが、両国からの建設的なアプローチが見られます。いくつかのエネルギー問題においての違いはありますが、ロシアはサウジアラビアとのパートナーシップを発展させてきており、このパートナーシップは今後も継続します。」
サウジアラビアのエネルギー大臣であるアブドゥル・アジズ・ビン・サルマン王子は、水曜日にサウジ・アラムコに対し、その最大の持続可能な生産能力(長期的に生産できる原油の限界)を1日当たり1,300万バレルまで増やす準備をするよう指示した。
これにより、サウジは世界第1位の原油生産国として米国を追い越し、ロシアを3位に押し上げることになる。アナリストは、新たな生産能力は既存の油田からの生産の拡大と強化により達成されると言う。
アラムコはその株式が上場されているタダウル証券取引所への声明で次のように述べている。2017年の国王令に従い、「サウジアラムコは、エネルギー省から、その最大の持続可能な生産能力を1日あたり1,200万バレルから1,300万バレルに増やすよう指示を受けたことを発表する。」
また石油輸出の急増に備えるサウジの兆候としては、ナショナル・シッピング・カンパニーであるバーリが、サウジから原油を輸出するために、少なくとも8隻のスーパータンカーの借用を検討していると伝えられている。
サウジアラビア当局の動きは、ウィーンでの会合後における「価格戦争」の一層の激化を示しており、中東のもう一つの主要な産油国であるUAEも劇的に生産を増やすと述べている。
さらなる産出削減に参加したくないことから価格戦争に火をつけることになったロシアでは、アレクサンドル・ノヴァクエネルギー大臣が、世界市場の混乱を議論するために明日、国内のトップ石油会社との会合を行うことにしている。
彼は、生産量を増やし、価格を引き下げるというサウジアラビアの決定は「おそらく最良の選択肢ではない」と述べているが、彼はOPECの大臣と電話連絡を継続しており、今月後半にはOPEC +技術委員会に参加する予定である。