
豊田自動織機のエンジン認証不正で、国土交通省は29日、産業機械用エンジン3機種の「型式指定」を取り消す処分に対する意見を聞く「聴聞」手続きを行った。同社は欠席し、26日付で「意見はございません」とする意見陳述書を提出。近く処分が確定する。
国交省によると、取り消し対象は、フォークリフト用2機種と建設機械用1機種。排ガス試験でエンジンの制御ソフトを不正に書き換えるなどしており、同省は特に悪質と判断した。
このうち建設機械用では排ガス性能の環境基準不適合も確認。供給先の日立建機は22日、この機種を使った油圧ショベル6車種計1831台(2022年2月~23年9月製造)について、法律に基づき、リコール(回収・無償修理)に当たる「改善措置」を環境省などに届け出た。
指定が取り消されると、再認証を受けるまで大量生産が事実上できなくなる。豊田織機は23年4月にもフォークリフト用の2機種で処分を受けており、産業機械用の主力全5機種が取り消しとなる。
時事通信