
1日の東京株式市場で、日経平均株価は一時、前日比800円超上昇し、初の4万円まであと10円に迫った。前日の米国株の上昇を受け、大型株を中心に買いが優勢となった。終値は744円63銭高の3万9910円82銭と、史上最高値を更新した。
2月29日の米国市場では、個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想並みの伸びにとどまり、インフレ加速への警戒感が後退して投資家心理を下支えした。米国ではナスダック総合指数が最高値を付けるなどハイテク株の上昇が目立ったため、東京市場でも半導体関連株が大きく上昇して日経平均を押し上げた。
東証プライム市場の売買代金が5兆円を超えるなど、売買は活発だった。半導体以外の業種も時価総額の大きい銘柄を中心に値上がりしており、「3月に入って、海外の機関投資家から新たな資金が流入している」(銀行系証券)ことがうかがわれた。
ただ、市場では「日経平均の上昇ペースは少し速過ぎる」(中堅証券)といった見方もある。1日はプライム市場銘柄の半数が下落しており、「買いは大型株に偏り、バランスが良くない」(大手証券)との指摘も聞かれた。
時事通信