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日銀が超低金利を維持する中、容赦ない円安を懸念する日本

「円安は(経済に)プラスとマイナスの両方の影響を与える」と鈴木氏は記者会見で語った。(AFP)
「円安は(経済に)プラスとマイナスの両方の影響を与える」と鈴木氏は記者会見で語った。(AFP)
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26 Apr 2024 12:04:50 GMT9
26 Apr 2024 12:04:50 GMT9

東京:日本は円安による悪影響を懸念している、と鈴木俊一財務相は金曜日に述べた。中央銀行が金利を据え置くという大方の予想通りの決定を下した後、為替がさらに下落したため、投機筋に新たな警告を発したのだ。

日銀は2日間の会合を終えて政策設定を据え置いたため、円は1990年以来最も安い1ドル=156円台まで売られた。

日銀の決定を数時間後に控えた鈴木財務相は、投機的な円売りに対する最近の警告を繰り返し、東京がいつ市場介入するかトレーダーをハラハラさせた。

「円安は(経済に)プラスとマイナスの両方の影響を与える」と鈴木氏は記者会見で語り、「今はマイナスの影響の方を懸念している」と付け加えた。

鈴木氏は、「為替に関する具体的な政策手段についてはコメントできないが、当局は為替の動きを注意深く見ており、対策を講じる用意がある」と述べた。

円安は輸出を押し上げる一方で、輸入物価を押し上げることで家計の生活費を膨らませるため、日本の政策立案者にとっては頭痛の種となっている。財務相は、物価高騰への対策が政府の重要な優先政策であると述べた。

円相場がドル高に対して34年ぶりの安値まで下落したのは、日米金利差の拡大が背景にある。利回りによる円安は、日銀がゼロ金利に近い利上げを遅らせるという兆候と、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げサイクルの開始を遅らせる可能性が高いという予想から、再び勢いを増している。

介入は「無駄」

市場は今、円安が次の利上げタイミングにどのような影響を与えるかについて、日銀の植田和男総裁がどのようなヒントを出すかに注目している。植田総裁は0630GMTに記者会見する予定だ。

ナショナル・オーストラリア銀行のシニア外為ストラテジスト、ロドリゴ・カトリル氏(シドニー在住)は、「日銀の指針が示されなかったことで、為替市場は失望している」と述べた。

「私に言わせれば、為替市場は日銀の政策が緩すぎると考えている」

円相場は1ドル=156円16銭まで円安が進んだ後、午後の取引では156円12銭前後で推移した。

円安の継続により、トレーダーたちが以前、東京が市場介入に踏み切る一線と見ていた1ドル=152円台と155円台をしっかりと超えている。ドル円は今年9.4%下落し、3年間で33%以上値を下げている。

ジャネット・イエレン米財務長官が、米ドルは堅調であり、他国政府による為替市場への介入は稀で異常な状況においてのみ容認されると発言したことについて、鈴木氏はコメントを避けた。

後日の国会で鈴木氏は、為替水準は経済指標や物価動向など様々な要因を反映しているが、金利差が決定的な決定要因であることに変わりはないと述べた。

日本が最後に為替介入を行ったのは2022年で、円を防衛するために約600億ドルを費やした。

トレーダーは、金利とモメンタムが大きく円高に傾いている間は、東京が通貨の下落を逆転させるためにできることはあまりないと考えている。

NABのカトリル氏は、「米国債利回りに上昇圧力がかかっている状況での為替介入は、無駄な行為になる」と述べた。

ロイター

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