
東京:日本のエレクトロニクス・エンターテインメント企業であるソニーは火曜日、ビデオゲーム、音楽、映画の好調な売上により、前四半期の利益が34%急増したと発表した。
東京に本社を置くソニーの四半期利益は1890億円で、前年の1410億円から増加した。ゲーム機「プレイステーション」メーカーの四半期売上高は、14%増の3兆4800億円(220億ドル)だった。
月までの会計年度では、ソニーは前年度の1兆円超から3%減の9700億円の利益を計上した。年間売上高は19%増の13兆円。
ソニーの営業利益は、来年一部分社化される金融サービス部門によって悪化した。ソニーの最高財務責任者(CFO)兼社長の十時裕樹氏は、より収益性の高いエンタテインメント事業に集中するため、戦略を再構築していると述べた。
「収益性を向上させ、刻々と変化するビジネス環境に対する耐性を強化したい」と同氏はオンラインプレゼンテーションで述べた。
十時氏は、ソニーがパラマウント・グローバルの買収に関心を持っているとの報道についてコメントを避けたが、ソニーがゲーム、音楽、映画で保有する知的財産を活用する「シナジー効果」を構築することが「一般的な」戦略であることを認めた。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙が最初に報じたが、AP通信も報じたところによると、ソニー・ピクチャーズとプライベート・エクイティ会社のアポロ・グローバル・マネジメントは、パラマウント・グローバルを260億ドルで買収することに興味を示しているという。
ソニーが大株主となり、アポロは少数株主となる。
ソニーの映画、音楽、ビデオゲーム、イメージング・ソリューション部門は、昨年度は好調だった。米国の動画配信サービス「クランチロール」の有料会員数が伸び、ソニーの収益に貢献した。
音楽分野では、当四半期に最もヒットした作品にSZAの「SOS」やトラヴィス・スコットの「ユートピア」などがあり、ビヨンセの「カウボーイ・カーター」はビルボードなどのランキングで1位を獲得した。
映画では、全世界で6億9100万ドルの興行収入を記録した『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』と、2億2100万ドルの『ナポレオン』が昨年度最大のヒット作となった。
昨年はハリウッドでストライキが発生し、映画の収益に打撃を与えた。しかし、これから公開される ウィル・スミスとマーティン・ローレンスが刑事役を演じる人気シリーズの最新作『バッドボーイズ:ライド・オア・ダイ』(6月公開予定)などが公開され、好転が期待されている。
ソニーは2月、リストラを必要とする業界の変化を理由に、プレイステーション・ゲーム部門で全世界の従業員の約8%にあたる約900人を削減すると発表した。
しかし、ソニーは前向きな姿勢を示し、ゲーム機の売上だけでなく、オンラインゲームが好調であることを強調した。プレイステーション5の販売台数は、3月までの会計年度で2080万台となった。今年度のPS5の販売台数は1800万台を見込んでいる。ソニーによると、最近ヒットしたPS5用ゲームソフトの中には、シューティングゲーム「ヘルダイバーズ2」がある。
他の日本企業と同様、ソニーは円安の恩恵を受けている。円安は日本の輸出企業の海外収益を円換算した際の価値を高める。米ドルは最近156円前後で取引されている。
ソニーは、今年度の売上高が12兆3000億円(790億ドル)に減少するため、利益は9250億円に減少すると予想した。
AP