
日産自動車は11日、2025年1月1日付で一部の経営幹部を異動させる人事を発表した。最高財務責任者(CFO)に米国事業担当のジェレミー・パパン氏を充て、現CFOのスティーブン・マー氏は中国事業を担当する。内田誠社長は留任する。北米や中国での販売不振で業績が急激に悪化する中、経営陣を再編し事業環境の変化への迅速な対応を目指す。
後任の米国事業担当には、日産から欧州自動車大手ステランティスに移り、「ジープ」ブランドの責任者を務めたクリスチャン・ムニエ氏を起用。日本や東南アジアの担当者も交代する。日産は25年4月に経営陣のさらなる刷新を行う方針だ。
日産は主戦場の北米や中国事業の不振が響き、24年9月中間連結決算は純利益、営業利益がともに前年同期比で9割の落ち込みを記録。内田社長は、世界で人員を9000人削減し、生産能力を20%縮小する経営合理化策を打ち出していた。
時事通信