
東京:日本政府は火曜日、早稲田大学政治経済学部の小枝純子教授を9名からなる日銀の理事に推薦した。
日銀は先週、日本が2%のインフレ目標を持続的に達成できる瀬戸際にあるとの見方から、金利を2008年の世界金融危機以来の高水準に引き上げた。
小枝氏は、3月25日に5年間の任期が終了する足立誠司前エコノミストの後任となる。
足立氏は金融政策に関して中立的なアプローチをとっていると考えられており、任期中、日銀の決定に賛成していた。
マクロ経済と金融を専門とする小枝氏は、過去に日本の財務省でチーフエコノミスト、国際通貨基金でスタッフエコノミストを務めた。UCLAで経済学の博士号を取得している。
日銀の元理事で現在は野村総合研究所のエコノミストである木内登英氏は、小枝氏を日銀の金融政策の定量的分析に実績のある学者だと評した。
木内氏は、「彼女は日銀の金融緩和の副作用を指摘しており、政策に対して中立的なスタンスを持っている印象を与える」と述べ、彼女の起用は理事会の議論の質を高めることができると付け加えた。
石破茂首相が日銀の新理事を初めて指名したことで、金融政策に対する政権のスタンスを探る手がかりが得られるとして、市場は注視している。
指名は衆参両院の承認を得なければならない。石破氏の少数与党政権が承認されるには、野党の推薦が必要となる。
ロイター