
東京:任天堂のファンは、間もなく発売される新型ゲーム機「スイッチ」に期待を寄せているが、米国の関税が課されるため、高価格に落胆していると木曜日に語った。
日本の大手ゲーム会社は水曜日にスイッチ2の詳細を明らかにし、2017年に発売され1億5000万台以上を売り上げた大ヒット商品のアップデートを発表した。
しかし、この発表を受けて、京都に本社を置く任天堂の株価は6%近く急落した。その理由の一つとして、米国での希望小売価格が449.99ドル、英国では395.99ポンド、フランスでは469.99ユーロと、前機種よりも少なくとも30%以上高いことが挙げられる。
ドナルド・トランプ米大統領の大規模関税導入を受けて、任天堂の株価は3.3%下落した。
これには、ベトナムで46%、カンボジアで49%というものも含まれている。任天堂は近年、これらの国々で生産のシェアを拡大していると報じられている。
「ドンキーコング バナナキングダム」、「カービィのエアライダー」、「マリオカート ワールド」などの「スイッチ2」ゲームソフトは、80~90ユーロ(86~97ドル)となる。
「購入するつもりですが、発売時には買わないかもしれない」と 東京でAFPの取材に応じた33歳のデータアナリスト、フェリックス・ゾルゲ氏は「前の機種と比べてかなり高価だ」と語った。
しかし、業界調査会社Niko Partnersは、値引きを待つという考えに冷水を浴びせた。
「相互関税、世界貿易、部品コストの上昇など、不確実な要素が依然として残っているため、Switch 2の発売から5年以内に値下げは期待できない」と同社は述べた。
初代Switchは、持ち運びもテレビへの接続も可能なハイブリッドコンセプトにより、全年齢層にヒットした。新型も取り外し可能な「Joy-Con」コントローラーなど、多くの機能を維持している。
新機能は「C」ボタンで、「GameChat」を起動し、プレイ中にユーザー同士が会話できる。
「離れていても、まるで同じ部屋にいるかのようにゲームをプレイしたり、一緒に遊んだりできる」と任天堂は述べた。
6月5日に発売される「スイッチ2」は、最初のスイッチの8倍の256GBのメモリを搭載し、画面サイズも6.2インチから7.9インチ(20センチ)に大型化されている。
磁石で取り付けるコントローラーは、デスクトップパソコンのマウスのように使えるようになっており、これはゲーム開発者が使うことを同社が期待している新機能である。
また、「ゲームシェア」機能により、ユーザーはゲームを友人と共有し、一時的に一緒にプレイすることも可能になる。
21歳の日本人大学生、成田理央さんは、ゲームの可能性が広がったことを「大きな出来事」と呼び、ソニーの「プレイステーション5」コンソールも高価だったと述べた。
「これだけの機能と大型スクリーンを考えると、これはやむを得ない」と彼は言う。
しかし、学生の本谷沙耶香さん(18)は、この価格は「若い人やあまりお金を持っていない人にとっては厳しい」と述べた。
任天堂は、水曜日のライブプレゼンテーションに先立ち、1月中旬に待望の新ゲーム機をチラ見せした。
「スイッチ2は、再発明というよりもむしろ改良版だ」と、Niko Partnersは述べている。
映画やテーマパークなどへの多角化を進めているものの、任天堂のコアビジネスは依然としてビデオゲームに依存している。
東洋証券は、2025年に1900万台、翌年には2100万台を販売する可能性があると推定している。
一部のメディアは、任天堂が関税を回避するために、米国で新型ゲーム機「スイッチ」の在庫を積み増していることを輸出データが示していると報じた。
Niko Partnersによると、米国での本体価格が日本より高いのは、「米国の関税による潜在的な影響を避けるため」である可能性が高いという。
米国の市場調査会社Circanaによると、ゲーム業界は世界的な景気低迷に苦しんでおり、米国では2024年の売上高が前年比で35%減少している。
AFP