ニルマル・ナラヤナン

リヤド：サウジアラビアの公共投資基金が支援するディルイーヤ社は、歴史的都市ディルイーヤ全域のスマート・モビリティ・インフラを強化するため、韓国を拠点とするカカオ・モビリティ（Kakao Mobility）と覚書を交わした。

Xへの投稿で発表されたこの合意は、ディルイーヤ・プロジェクトの第一段階で予測される年間5,000万人の観光客に対応する統合交通ソリューションを開発するためのものだ。

このパートナーシップにより、カカオ・モビリティはデジタル交通システム、シームレスな交通サービス、スマート駐車場インフラの導入に貢献することになる。このイニシアティブは、サウジアラビアが「ビジョン2030」で掲げている経済の多角化と石油への依存度の低減をより広範に推進していることと一致する。

「モビリティは都市のモビリティの未来を形作る。この協業により、スマートで持続可能なソリューションが実現し、2030年までに年間5,000万人以上が訪れるデジタル移動体験が強化される」と、ディルイーヤ社はXへの投稿で述べている。

この合意は、スマートパーキングの試験運用を皮切りに、段階的な展開の開始を意味する。このプロジェクトには、スマートパーキングの完全に統合されたプロトタイプや、ディルイーヤ内の都市移動を合理化するための高度なデジタルシステムの導入計画も含まれている。

来訪者のモビリティ強化に加え、この協力関係は、2030年までに年間1億5,000万人の来訪者誘致を目指すサウジアラビアの国家観光戦略を支援するものだ。

同社は、開発中のデジタル・プラットフォームがディルイーヤ内の主要な観光地を結び、持続可能な都市移動に貢献し、イノベーションとスマートシティ・ソリューションに対する王国のコミットメントを強化すると強調した。

ディルイーヤの開発が完了すれば、王国の国内総生産に186億SR（約49億6000万ドル）が貢献し、約17万8000人の雇用が創出される見込みだ。

4月、ディルイーヤ社は、主要な文化プロジェクトである王立ディルイーヤ・オペラハウスの建設で51億SR相当の契約を締結した。この契約は、El-Seif Engineering Contracting社、Midmac Contracting Co. W.L.L.、China State Construction Engineering Corp.の3社が受注した。