Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • ビジネス
  • 米国需要が低迷、日本の輸出額は2009年以来の落ち込み

米国需要が低迷、日本の輸出額は2009年以来の落ち込み

米国向けの自動車出荷が激減し、日本の5月度の輸出額は世界金融危機以来最速のペースで減少した。(Shutterstock)
米国向けの自動車出荷が激減し、日本の5月度の輸出額は世界金融危機以来最速のペースで減少した。(Shutterstock)
Short Url:
17 Jun 2020 08:06:19 GMT9
17 Jun 2020 08:06:19 GMT9

日本の5月度の輸出額は、米国向け自動車出荷台数が激減したことで世界金融危機以来最速のペースで減少し、世界第3位の経済規模を誇る日本経済の今四半期の減少がさらに深刻となるだろうとの見方を強めた。

世界的な自動車需要の低迷と企業支出の鈍化が、日本の輸出主導型経済の足を引っ張る可能性がある。また、中国を中心とした貿易は依然として弱く、本土の需要がその他の主要な貿易相手国で見られる弱さを相殺できるという期待感が薄れている。

水曜日に発表された公式データによると、日本の輸出額は5月までの1年間で28.3%減少し、2009年9月以来最大の落ち込みとなった。ロイターの世論調査で予想されていた26.1%減を上回る結果となり、3ヶ月連続で2桁の減少を続けている。

日本の主要市場である米国向け輸出は、自動車や自動車部品の出荷が7割以上減少したことで半減、年間最大の減少を記録し、2009年3月以来最大の落ち込みとなった。日本は世界第2位の自動車輸出国だ。

「欧米が再開し始めたことで、輸出額は5月に底を打ったのではないか」と、農林中金総合研究所チーフエコノミストの南武志氏は語った。

「とはいえ、北京では新たな感染者が増加しており、着実な回復は期待しづらい。このような状況が長引けば、中小企業に深刻な打撃を与え、年度後半に倒産や失業者が増加するリスクを高めることになる」

対米輸出額は5,880億円(54.8億ドル)に減少し、2009年2月以来の低水準となり、日本の対米貿易黒字は100億円に縮小、1979年1月に記録が始まって以来の最少額となった。

米国向け輸出の激減が日本の自動車メーカーの株価に影響し、マツダ、日野自動車、いすゞ自動車は4%以上下落した。

世界的に自動車メーカーは、自動車需要を圧迫した厳しいロックダウンからの回復に苦慮している。日本では、日産自動車が販売台数の減少に伴い、コスト削減のために生産能力とモデルレンジを約5分の1に縮小する計画を発表した。

「新型コロナウイルスが流行る前から今年と来年の米国市場は厳しいと予想していたが、ウイルスの影響で下落に拍車がかかった」と、コンサルティング会社アリックスパートナーズの川口幸一東京マネージングディレクターは述べた。彼は2019年の水準まで売上が回復するには7年ほどかかると予想している。

日本の最大の貿易相手国である中国への輸出は、化学原料や自動車、チップ製造装置の減少により、5月までの1年間で1.9%の減少となり、前月の年率4%の下落に続いた。

日本の輸出の半分以上を占めるアジア向け出荷は12%減、EU向け輸出も33.8%減となった。

日本経済は第1四半期に4年半ぶりに景気後退局面に陥り、パンデミックの影響で企業や消費者が壊滅的な打撃を受け、戦後最大の不況を迎えている。

日本銀行は火曜日、政府が経済を救済するために2.2兆ドルの財政パッケージを実施したことを受けて、苦境にある企業への融資スキームを通じた支援を1兆ドルに引き上げた。

中央銀行は下半期には緩やかな景気回復を期待しているが、貿易の崩壊と暗いセンチメント調査は、産業界が持続的な回復には程遠いことを示唆している。

アナリストたちは、新型コロナウイルスの影響で消費者は自宅に留まり、企業は休業を余儀なくされたため、今四半期は特に悲惨な状況になるだろうと警告している。

健康危機が企業の士気に与えたダメージを強調し、製造業者の信頼感は11年ぶりに最低に落ち込んだことが、ロイター短観の調査で水曜日に明らかになった。

貿易データによると、内需の低迷と原油価格の下落を反映して、輸入全体では5月までの1年間で26.2%の減少となり、2009年10月以来最大の減少となっている。

ロイター

特に人気
オススメ

return to top

<