
日本の鉱工業生産データが弱い内容であることは通常は市場を動かす要因ではないが、コロナウィルスパンデミックによる規制が緩和され、燃料需要が乱高下しながら回復していることはトレーダーの神経を揺さぶるのには十分だったのか、原油価格は火曜日の前場で下落した。
米ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は、月曜日に3%上昇した後、一時高値で取引され、38セント(1%)下落し、0038 GMTには1バレル39.32ドルとなった。
9月のブレント原油先物は32セント(0.8%)下落して1バレル41.53ドルとなり、月曜日の92セントの上昇を無に帰した。月曜に69セント上昇し、火曜に期日を迎える8月限は、前場がなかった。
CMCマーケッツのストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は文書で、「今朝発表された日本の鉱工業生産データを受けて前日の夜から見られた輝きがなくなる可能性がある」と述べた。
日本政府の発表によると5月の鉱工業生産は前月比8.4%低下となり、5.6%低下と予想されていた市場予測を下回った。
月曜日の楽観論は、米国中古住宅販売保留指数が堅調に伸びていることに基づいており、コロナウイルスのロックダウンが解け主要経済圏が活動を再開し、石油輸出国機構(OPEC)とその同盟国(OPEC+)が減産を続ける中、世界の燃料需要は着実に増加しているという考えを後押ししていた。
買いを考えるトレーダーは、火曜日に米国石油協会の業界団体から提供されるデータおよび水曜日に米国政府から提供されるデータから需要回復の兆候を探し続けるだろう。
ロイターの調査によると、アナリストは先週、米国の原油在庫が史上最高値から減少し、ガソリン在庫は3週連続で減少すると予想した。
AxiCorpのグローバル・マーケット・ストラテジストであるステファン・イネス氏は、「原油の『絶対ブル派』の楽観論は、世界的な需要が絶対に増加しているという事実に基づいているので、彼らはディップを買い続けるだろう」と文書で述べた。
ロイター