
フランク・ケイン
ドバイ:原油価格は火曜日、先週のOPEC+歴史的な減産継続の重要性を受けて着実な回復を続けた。
世界的なベンチマークであるブレント原油は一日の大半で45ドルの水準に近づき、一時は44.89ドルに達した。4カ月以上にわたる激動の取引における最高値を記録し、4月の「ブラックマンデー」での最安値の2倍以上をつけた。
サウジアラビアとロシアが主導するOPEC+同盟が取引の第2ステージへと移行し、1日当たり約200万日量バレル(bpd)が世界市場に追加された。その多くは国内の夏の消費に充てられる。
世界の、特にアジアの経済大国の再開に関して再び楽観的な見方が起きたことで、トレーダーの気分も上がった。ドバイの国際石油商社StarFuelsのディレクター、マット・スタンリー氏は「原油輸出は市場の好調を保っており、中国は精製マージンが魅力的に見えるレベルで大量買いをしている」と述べた。
中国は過去数カ月の歴史的低価格において原油の大型の買い手として浮上しており、コロナウイルスによる経済閉鎖からの急速な回復に伴い、手元に燃料を確保することを目指している。
海路での中国への輸入は約300万日量バレル増加しており、その多くは海上貯蔵設備に貯蔵されている。
サウジアラムコは中国への主要供給者であり、需要が再び持ち直す中、販売価格を引き上げている。
金融コンサルティング会社、シーキング・アルファ社のアナリストは、世界の石油市場では再調整作業が進んでおり、世界の在庫は危機の最盛期における高水準の過剰供給から約4百万日量バレルの割合で減少していると述べた。
「特にサウジは、中国が安い原油価格を最大限に利用したことをよくわかっている」と同社は述べた。
サウジのエネルギー当局者は、イラクがOPEC+協定の下で合意したよりも多くの石油を7月に輸出しているとの報告に対して「様子見」の態度を採用した。イラクは9月までに遵守レベル100%に到達し不足分を補うことを約束していたが、現在、新たな減産スケジュールにより遵守レベルを大幅に下回っている。