
Mohammed Abu Zaid
カイロ:Abu Dhabi Tourism Investment Company(ADTIC)が、エジプトにある同社の3つのホテルを改装する計画を発表した。
同社がエジプトの観光セクターで期待されるパンデミック後の大幅な回復から利益を得られるよう策定された戦略の一環だ。
ADTICのエジプト国内のポートフォリオには、カイロ、フルガダ、シャルム・エル・シェイクにある4つ星と5つ星のホテルが3つ含まれる。政府機関であるアブダビ開発基金(Abu Dhabi Fund for Development:ADFD)が84.3パーセント出資する同社は、ルクソールに5つ星のリゾートを所有するMisr Hotels Companyの株も99.3パーセント保有する。
ADFDの事務局長とADTICの理事長を務めるMohamed Saif Al-Suwaidi氏は、パンデミック後に空の旅が回復し観光客が戻り始めたら、エジプトの観光セクターは大幅に活性化するだろうと述べた。
「私たちは、新型コロナウイルス後の滞在客の受け入れと、観光および経済活動の回復に備え、観光業界が不振に陥り、ホテルの稼働率も世界のほとんどの国で低下しているこの時期を選び、ホテル施設の再建にあてることにしました。」と同氏は語った。
ADTICのCEOを務めるHaitham Farouk氏は、ホテルの戦略的な立地と高水準の収益を生み出す力が投資を可能にするとし、同セクターのパンデミック後の成長に対する期待があるため尚更だと述べた。また同氏は、可能な限り物理的な接触を、特に回復の初期段階において減らすため、ホテルでは電子取引や処理手続きにさらに重点が置かれると付け加えた。
さらに同氏は、最新のテクノロジー、デジタルトランスフォーメーション、その他サービスを活用したホテル施設の開発と近代化は、ADTICがグローバルな観光業界の進歩に対応する上で役立つだろうと述べた。こうした変化は、ホテルの稼働率を上げ、エジプトの観光収入にプラスの効果を与えるだろうと同氏は付け加えた。同氏によると、開発と近代化の主要な段階は、2021年後半に完成する予定だという。
エジプトの観光・ホスピタリティ業界は、国民所得の主な源泉の1つである。2019年には、前年比18パーセントの増益となった130億ドルの収益をもたらしている。