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G20、サウジアラビアが提唱する炭素循環型経済戦略を支持

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29 Sep 2020 10:09:07 GMT9
29 Sep 2020 10:09:07 GMT9
  • 世界の主要先進経済国のエネルギー担当閣僚は、「排出量を管理するための全体的に統合された、包括的かつ実用的なアプローチ」を承認した。

フランク・ケイン

ドバイ:G20主要先進国・地域のエネルギー担当閣僚は、気候変動に対する世界的なキャンペーンで有害な温室効果ガス排出を管理するサウジアラビアの取り組みを承認した。

G20議長国のサウジがリヤドで主催した2日間の会議の終わりに、各国エネルギー担当閣僚は、炭素循環型経済(CCE)を承認するコミュニケを発表した。これは、地球環境論争解決への道筋として、サウジアラビア王国が中心となってまとめたもので、「国の優先事項や状況を反映して適用を決めることができる、温室効果ガスの排出量管理のための全体的に統合された包括的かつ実用的なアプローチ」である。

コミュニケではまた、「炭素循環型経済(CCE)は、採用可能な多くの方策、選択肢を網羅することで、さまざまな国の状況を考慮に入れながら、共通のグローバルの達成目標の実現に努めるものである」と述べられている。

炭素循環型経済(CCE)は、環境保護主義が唱える「3つのR」、つまり炭素製品の削減(reduce)、再利用(reuse)、リサイクル(recycle)を提唱するエネルギー戦略だ。それだけでは無く、重要なことは、これまで提唱されてきた3Rに4つ目のRを加えた。それが、大気から有害な汚染物質を取り除く(remove)のRである。

コミュニケの文言は、サウジアラビアのエネルギー大臣であるアブドゥル・アジズ・ビン・サルマン王子議長の下で、月曜日の長い非公開セッションで、各国大臣によって議論されている。一部の国は、炭化水素燃料の使用の世界的な削減にもっと重点を置くべきであると主張したと考えられている。

最終的に採択されたコミュニケでは、COVID-19によるパンデミックの経済的惨状からの「環境に配慮した(green)」回復を果たすための努力において、すべてのエネルギー源と技術ソリューションの発展を図る必要があるとされ、王国の指導力が成功したことを表している。

各国のエネルギー担当閣僚は、「システムの効率だけでなく、特定の資源への依存や政治的、経済的、環境的、社会的、リスク情報に基づく開発状況など、それぞれの国毎の状況を考慮に入れて、温室効果ガス排出量を削減することの重要性を認識した」と述べている。

今年で2回目となるビデオ会議では、景気回復戦略の一環として、エネルギーの安全保障と市場の安定性の重要性も強調された。G20のエネルギーフォーカスグループは、「エネルギー生産の調整、消費と供給の貯蔵量の監視、データの透明性など、さまざまな対策について話し合った」

その作業を通じて、短期および長期の世界的なエネルギー安全保障と安定性をサポートする、持続的な設備投資の重要性を浮き彫りにしている。一部の専門家は、新しいエネルギー源への投資が低エネルギー価格の影響を受ける可能性があることを恐れている。

「我々は、供給の混乱を防ぎ、開かれた、自由で、柔軟で、透明で、競争力があり、安定し、信頼できる国際エネルギー市場を促進する必要性を主張すると共に、エネルギー源、供給者、供給ルートの多様化の重要性を強調する」と各国閣僚は述べた。

彼らはまた、「世界は、普遍的なエネルギーへのアクセス、脆弱なコミュニティへの影響の排除を達成しておらず、また持続可能な開発目標を達成するための軌道にも乗っていない」と述べた。

2018年には、約28億人が依然として清潔な調理設備を利用できず、約8億人がそもそも電気の無い状況に置かれている。また、さらに多くの人が電気へのアクセスが制限されているか、信頼性が低い状況に放置されていると各国大臣は指摘した。

サウジアラビアは今年、G20の議長国である。 グループの毎年恒例の首脳会談は、11月にリヤドで開催される予定である。

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