
アラブニュース・ジャパン
現大統領ドナルド・トランプと民主党の挑戦者ジョー・バイデンがアメリカ全土の激戦区で大接戦を繰り広げている水曜日、日本政府はアメリカ大統領選が日本にとって重要だということを表明し、選挙を注視していると語った。
内閣官房長官を務める加藤勝信氏は水曜、すでに開票が始まった火曜のアメリカ大統領選挙の結果を確認するために、注意深く待っているところであると述べた。
「日本政府としても選挙の結果やその影響などを含め、引き続き高い関心をもって注視していきたい」と記者会見で、日本政府トップの広報担当官は述べた。
今年は投票方法に変更があったことから、勝者の勝利宣言は時間がかかると予想される。
日本の財務大臣麻生太郎氏も同様に日本がアメリカ大統領選挙を注視していると語り、日本は誰が勝つかにかかわらず、選挙の推移には強い関心を持たざるを得ないと言う。何故ならアメリカと日本は経済から防衛に至るまで強い靱帯で結ばれているからだと言う。麻生氏はまた、開票には時間がかかるかもしれないが、選挙の結果が金融市場にどう影響を与えるかについて予想はできない、と付け加えた。
アメリカ大統領選挙が市場にどう影響を与えるかを注視すると語っていた日本銀行総裁黒田東彦氏はしかし、最近の為替レートの変動が比較的安定していること、そのことによって日本からの輸出と海外からの投資が高まると言及した。
「為替レートの変動を安定させることが極めて重要」と黒田氏は水曜日、中部地方にある名古屋のビジネスリーダーたちとのオンライン会議で述べた。
「中央銀行として市場の安定化を図るべく直接動くことはない。但しもちろん金融当局と海外の中央銀行とは緊密に連携していくし、そのことで為替レートの変動を継続的に安定させるつもりだ」と彼は語る。
ロイターによると、黒田氏はアメリカ大統領選挙がドルの変動に与える影響について様々な市場側の見方があることを承知していると述べたが、現在の市場見通しについて自分自身の見解を述べることは断った。ロイターによると、「我々はグローバルな展開と経済の展開をつぶさに見守っていく。もちろんアメリカ大統領選挙後のものを含めてだ」と彼は語った。
一方時事通信によると、黒田氏はアメリカ大統領選挙に関連して金融市場が混乱することに警告を発していたとされていて、そこには円の急騰が例として挙げられている。彼は言う、「海外の為替レートが開票結果によって支配されることを憂慮している」と。
水曜日、アメリカ大統領選挙の早期の結果が大接戦であることが分かると、民主党候補ジョー・バイデン支持への巻き戻しが起こり、その結果、アメリカドルは跳ね上がり、リスクに敏感な通貨は弱くなった。
日米同盟を日本外交の土台と考える日本政府は、選挙結果が宣言された後に総理大臣菅義偉がアメリカを訪れ、投票結果の勝者と会合を開くタイミングを計る計画を立てている。
衆議院の予算委員会が開かれた水曜日の会議で菅氏は今のところ大統領選にコメントするのは差し控える」と語った。
AP通信によると、アメリカ大統領選挙にコメントすることを目下のところ差し控えた菅氏だが、国会では「日米同盟が日本外交の要石であり、その約束にのっとって新しい大統領と強固な関係を築く」と語ったとされる。
水曜、一握りの州があと数時間か数日で分かる結果を左右するとされる中、アメリカ大統領選挙はどちらに転ぶか分からない状況。トランプもバイデンも双方必要とされる270の選挙人団票に到達し、ホワイトハウスを勝ち取る道がまだ可能性として残されている。一方で州はコロナウィルス大流行の中で殺到した郵送票を数え続けている。