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駐リヤド英国大使「サウジアラビアのパートナーシップに大いに敬服している」

英国大使ニール・クロンプトン氏によると、サウジアラビアと英国の長年の関係において、貿易と投資は重要な柱となっている。(Shutterstock)
英国大使ニール・クロンプトン氏によると、サウジアラビアと英国の長年の関係において、貿易と投資は重要な柱となっている。(Shutterstock)
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05 Nov 2020 08:11:13 GMT9
05 Nov 2020 08:11:13 GMT9
  • リヤドG20サミットを前に、英国の大使は「現代的なパートナーシップ」と称賛している

Rashid Hassan

リヤド:英国の駐サウジアラビア大使ニール・クロンプトン氏は、サウジアラビアがG20議長国を務める中、コロナウイルスのパンデミックから世界が前進することに貢献しているとして同国を賞賛した。

アラブニュースとの独占インタビューで英国大使は「リヤドサミットがサウジアラビアと国際社会双方にとって、非常に重要なイベントになると信じている」と話した。

「最初のG20サミットが開催されたとき、私は金融危機のさなかにワシントンで仕事をしていた。COVID-19の発生により、今日と当時に状況の類似性が見られる。これは多数国参加の解決が必要な世界的危機で、G20は国際的な対応を調整する上で重要な役割を果たしている」と同氏は付け加えた。

「英国は当初から、議長国サウジアラビアや他の国際的なパートナーと緊密に協力して、協調的な経済回復、ワクチン発見のための信頼できる計画、国際衛生システムの強化を確実にし、さらには環境保護のような21世紀の課題に取り組むための措置に合意した。私はこれがCOVIDサミットとして知られるようになると信じている」と同大使は述べた。

クロンプトン氏は、2020年のG20サミットは、アラブ国家が主催する初めてのG20会合として歴史的なイベントとなっていると述べた。

「これはサウジアラビアにとって重要な年だ。サウジアラビアは、国連、アラブ連盟、OIC(イスラム協力機構)などの多国間組織で多くの外交経験を持っている。G20の議長を務めるのはサウジアラビアにとって初めての経験だ。COVID-19が発生したため、いつも以上に重要なサミットになるだろう。我々はサウジアラビアが国際社会のパートナーとしてこれまでに達成したことに大いに敬服している」と述べた。同氏は、英国はG20議長国としてのサウジアラビアの目的である「すべての人のための21世紀の機会を実現すること」を支持し、指導者たちが最も重要な健康と経済の問題で合意に達することを切望していると述べた。「これは、次のような重要な問題について効果的な国際協調と行動を確実にすることを意味する。まず、持続可能な経済回復で国際社会が世界経済を再生させるための信頼できる計画を持っていることを示すこと。次に、世界的な保健改革で国際社会が将来の健康問題に対処するためのより良い装備を備えていることを確実にするためのステップについて合意形成を図ること。そして最後は、より環境に優しい方法で復興するための長期的なコミットメントだ」と同氏は説明した。

マクロ経済の安定、持続可能な発展、女性の権利拡大、人的資本の強化、貿易・投資の流れの増加といったサミットの他の主要テーマについても、行動と合意が同様に重要だと同氏は述べた。

英国とサウジアラビアの関係についてコメントしたクロンプトン氏は、その関係は長い時間をさかのぼると述べた。「我々の関係には長い歴史があるが、我々のパートナーシップは現代的だと言いたい」

長年の関係は、貿易と投資、安全保障、エネルギー、地域の問題に関する共通の懸念、人と人との強い結びつきなど、多くの柱に基づいているとクロンプトン氏は付け加えた。

「グローバル化した世界では、世界の課題の多くは、効果的な多国間行動を通じてのみ取り組むことができることを両国は知っている。そのため、我々は議長国サウジアラビアと協力して、G20を通じてこれらの課題のいくつかに対する多国間の解決策に資金を提供しようと努力してきた。それが二国間関係の強化に役立っていると信じている」と同大使は話した。

G20議長国サウジアラビアは、3月の各国首脳による臨時声明や4月の財務相行動計画など、新たに発生したCOVID-19危機への強力な早期対応を主導した、と同大使は付け加えた。 

ニール・クロンプトン英国大使

「最も重要な合意の1つは、最貧国の債務返済を停止するというG20の決定と、これを6か月間延長するという10月の合意だ」と同氏は述べ、この措置は、パンデミックのために経済が非常に大きな圧力を受けている中で必死の努力をしている国々に重要な回復の猶予を与えるだろうと付け加えた。

「英国は議長国サウジアラビアと協力して、COVID-19への世界的な対応を強化し、持続可能かつ包括的ですばやい回復への道筋をつけることを決意している。我々は、世界中で利用できる安全で実現可能なコロナウイルスワクチンを開発するための国際的な取り組みを先導している」

「サウジアラビアがWHO、グローバル・ワクチン・サミット(Gavi)、CEPIに対して5億ドルの支援を行ったことは、迅速な保健対応とワクチンの開発、そしてそれを世界に公平に分配するために不可欠なものだ」とクロンプトン氏は話した。

「また、G20サミットでの議論の結果として、英国がイタリアと共同で主催する来年のCOP26(国連の気候変動会議)に向けて、気候変動と環境保護に関する野心的な発表がなされることを期待している」

「サウジアラビアは世界最大の炭化水素輸出国なので、この分野で特に重要な指導的役割を担っている。その結果、サウジアラビアが気候変動に取り組むために行うあらゆる措置は、それ自体が重要であるだけでなく、気候変動はすべての人に影響を与える課題であるというメッセージを国際社会に発信する上でも重要なものとなる」

英国はサウジアラビアのG20のアジェンダを歓迎し、ネガティブ・エミッションによる取り組みや自然ベースの解決策とそれに適応するための資金を集めることの重要性に同意すると同氏は話し、より環境に優しく地球温暖化防止に貢献するインフラを再建するための機会が今あると付け加えた。

クロンプトン氏は、世界的なコロナウイルスの大流行により、サミットはオンラインで開催されることになったが、サウジアラビア当局がサミットの開催にどれだけの努力をしてきたかを考えると残念なことだと述べた。 

しかし、公衆衛生が第一でなければならないことは誰もが理解しているとクロンプトン氏は述べている。

「大使としての8か月間、パンデミックにもかかわらず、ジェッダとアル・コバールへの訪問を楽しんできた。サウジアラビアの美しく歴史的なユネスコ世界遺産をもっとたくさん訪問したいと思っている」

「サウジアラビアは美しい国であり、外出することを楽しんでいる。サウジアラビアの温かいもてなしと、カーシムのナツメヤシやメディナのミントといった、サウジアラビアに到着してから味わった地元のおいしい食べ物に感謝している。他の人にもサウジアラビアを訪れる機会があることを願っている」

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