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駐日パレスチナ大使 2018年の安倍元首相パレスチナ訪問をふり返る

2018年、ベツレヘム訪問中の安倍元首相(提供)
2018年、ベツレヘム訪問中の安倍元首相(提供)
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10 Jul 2022 10:07:27 GMT9
10 Jul 2022 10:07:27 GMT9

安倍晋三元首相を失ったのは悲しい知らせであり、2018年の中東歴訪において、安倍氏がいかにリーダーとしての資質を備える政治家であったかが思い起こされる。

当時首相だった安倍氏は2015年、テルアビブ空港に到着した後、ラマラに直行してマフムード・アッバス議長やパレスチナ政府関係者らと会談した。

その晩、安倍氏を歓迎する夕食会では、ベツレヘムを含むパレスチナの領土について話題になった。

公式行事である夕食会後の会話の中で、安倍氏はベツレヘムという歴史的な都市を訪れてみたいと思っていたことを話された。

そこで私たちはすぐにベツレヘム訪問を手配することを提案したが、安倍氏からは検討してみるとの返答だった。しかしお帰りになったすぐ後に、日本側の事務方より安倍氏が翌日にベツレヘムに訪問することを決めたとの連絡が入った。彼らはパレスチナ議長事務所に午後1030分に到着し、ベツレヘム訪問の準備をした。実際、私たちはそれまでに全ての準備を整えていた。

翌日、私はベツレヘムのイスラエル検問所で安倍氏をお迎えし、豊かな歴史を持つパレスチナのベツレヘムを紹介した。安倍氏は大変喜ばれていた。

考古学者で、そこで働いているという日本人女性が安倍氏に近づいた。安倍氏は彼女に挨拶し、日本人女性がいることを知り嬉しそうだった。安倍氏はベツレヘムの公園で写真撮影をし、とても幸せそうに見えた。安倍氏が外遊中の日程を変更したのは初めてと言ってよいだろう。

安倍氏がイスラエルのテルアビブを訪問し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談する前にラマラを訪問したことは、パレスチナ人にとって重要なメッセージだった。

翌日、安倍氏はイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会談を行なった。

しかし、イスラエル首相主催の夕食会には問題があった。金属製の革靴の形をした容器にチョコレートが入ったデザートが給仕され、家の中で座るための日本の伝統的な敷物である畳の上に置かれていたのだ。

伝統的に日本の文化において、それは適切ではなく、畳の上に履物を置くものではない。つまり、畳の上に靴を置くということは、デザートの形だとしても、多くの人が感じたように、日本の習慣や伝統を破ることを意味していた。

ネタニヤフ氏は、イスラエル問題への日本の立場について、日本から訪問した安倍氏に対して不快感を伝えたかったのだと信じざるを得なかった。

日本はイスラエルの入植地に対する国連の関連決議を尊重し、二国家解決を支持、エルサレムをイスラエルの首都として承認していない。日本のこのような姿勢がイスラエル首相を怒らせ、日本側を侮辱することにつながったと思われる。

しかし、日本政府はこの件についてコメントせず、安倍首相夫妻は夕食を楽しまれたとだけ発表したのだった。

  • ワリド・サイアム氏は駐日パレスチナ大使である。
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