
アシール・バシュラヒール
ジェッダ:新型コロナウイルスのパンデミックのなか、消費者が電子商取引を活用するようになったので、サウジアラビアの電子ストアまたはオンラインストアの数は、昨年比で171パーセント増加した、とマジド・アル・カサビ商業大臣が12月16日に語った。
王国内で宅配サービスを行っているスーパーマーケットの数が、このパンデミックの前のわずか3店から、その後14店にまで増加した、と同大臣は語った。
「パンデミックの間、この9カ月のうちに36,447店のeショップが立ち上げられました。この危機は、宅配、保管施設、貨物輸送を通して、起業家たちにチャンスを生み出したのです」と、同大臣は語った。
王国の2021年度予算と、2020年に得た教訓というテーマを議論するためのウェビナーで16日に講演し、同大臣はサウジの民間商工事業者が持つ柔軟性と、その柔軟性がサプライチェーンを破綻させないためにいかに役立っているのか、ということを強調した。
「取引システムは電子取引に変わりました。これに応じて、多くの商工事業者が需要に対応するために、電子サービスを通じた供給形態に移行しました」と、同大臣は語った。
企業が従業員の支援をし易くするために、王国は民間部門に2,180億サウジアラビア・リヤル(581億3,000万ドル)を注入した。
見返りとして、民間部門はサプライチェーンを通じて、サービスが維持されるようにしたり、妥当な価格水準を保つようにしたりして、政府機関と協力した。
同大臣の主要な懸念材料の1つは、食糧備蓄と王国が依存する輸入農産物に対するこのパンデミックの影響だ。
王国はその食糧源の多くを輸入しており、この国の米の75パーセントが外国から届けられている。
「パンデミックの間に、何らかの理由のために、それは価格設定によるものだろうが、安全対策のためだろうが、この国がこうした供給に応じないと決断した場合、リスクの高い状況が生じていました」と、同大臣は語った。
商業省がこのような欠陥を指摘し、さまざまなサプライヤーを取り込んだり、代わりの役割を果たせるサプライヤーを見付けたりして、対応するための予防策を考え出すために、このパンデミックは役立った。
同省はこの危機から暴利を貪ったり、価格を上昇させたりする企業との闘いにも着手している。「消費者を守るために」、調査官たちが王国中で370,000種類の分野の調査を終え、5,000社以上に罰則を科している。