
東京: 服飾ブランドのユニクロの親会社ファーストリテイリングは木曜、中国での再起と「ステイアットホーム」のジョギングパンツや居心地よいスタイルの高い需要により、第一四半期で営業利益がパンデミック前のレベルを超えたと発表した。
しかし、ファーストリテイリングは向こう数ヶ月以降でパンデミックの影響を予測することは困難であり、アナリストらが言うように今後が不透明なため、記録的となった株式の配当所得をさらに生み出すことは難しくなるかもしれないと述べた。
中国での生産と販売に依存していることから、ファーストリテイリングは初期に痛手を負ったものの、同社はパンデミックにおいて最も活発な小売業の一つとして広く認識されている。
ファーストリテイリングは中国本土で約800のユニクロ店舗を経営し、本国である日本市場でも同程度の数の店舗がある。
「今のところ、本年度の予測通りに進んでいます」とCFOの岡崎健はレポーターらに語り、今年度の販売で2兆2千億円、営業利益で2千450億円と予測していることに言及した。「しかし新型コロナウイルスで予測がつきづらいため、大きく変動する可能性があります」
ファーストリテイリングの11月までの3ヶ月間の営業利益は1131億円に上り、前年より23%アップした。
これは市場の大多数の見解である1047憶円を上回った。四半期売上高は0.6%落ちて6198億円となり、リフィニティブのアナリストらによる予測の6400憶円を下回った。
ユニクロの中国・日本市場へのフォーカスが世界的な小売業界の下降による最悪の事態から同社を救ったが、アメリカやヨーロッパではより深刻な打撃を被った。
中国本土での暖かい衣類の高い需要とマージンを押し上げるオンライン販売に助けられ、ユニクロはこの四半期で大きな利益を得たと述べた。
ユニクロとより安価な姉妹ブランドのGUも、ゆったりとしたTシャツやストレッチ素材のパンツなど、より多くの人が在宅で仕事をするようになって増えた着心地の良い衣類の需要による恩恵を受けている。
売り切れとなったドイツ人デザイナーのジル・サンダーのコレクションはユニクロの平均価格を超えているが、これもまたこの四半期での日本における事業を押し上げる一助となり、顧客一人あたりの消費は7%近く上昇した。
日本における感染は拡大を続けており、政府は最近二度目の緊急事態宣言を発令したところであるため、一部のアナリストはこれで安心と言うにはあまりに早すぎると見ている。
回復の物語がすでに株価に現れていると言う意見もあり、過去12ヶ月で40%以上上昇、日経225株価平均では二倍となった。
木曜に9万5千310円を記録し、結果が発表される前に9万3千660円で終了した。
「問題となるのは、決してライバルと比較してどれほど良いかということではありません。それは変わらない」とジェフリーズのアナリスト、マイケル・アレンは言う。
「それよりも、来年どれほど良くなるかです…今年は、このパンデミックのためにやりやすくなるでしょうが、しかし来年はまた難しくなるでしょう」
ロイター