
ニューヨーク:アマゾンを創業して巨大オンラインショッピング企業へと発展させたジェフ・ベゾス氏が、30年以上務めてきた同社のCEOを退任することになった。
後任には、今年の秋に、アマゾンのクラウドコンピューティング事業を統括するアンディ・ジャシー氏が就任する。その後、57歳のベゾス氏はアマゾンの会長に就任する。
従業員向けのブログ投稿で、ベゾス氏は、アマゾンで開発中の新製品や初期の取り組みに焦点を向けるつもりだと述べた。彼はまた、航空宇宙企業のブルーオリジン、ワシントンポスト紙、慈善活動など、自身が所有する他の事業にこれまでより多くの時間を割くことができると述べた。
1995年創業のアマゾンは、配送を迅速かつ無料にした先駆け企業であり、数百万以上の人々が同社のサイトを利用してオムツ、テレビ、その他あらゆる商品を購入するようになった。またアマゾンは、ベゾス氏の下、最初に電子書籍リーダーを発表して大衆の支持を獲得し、同社の聴覚デバイスである「Echo」により、多くの家庭のリビングに音声アシストを普及させた。
子供時代のベゾス氏は、コンピューターに興味を持ち、実家にアラームを取り付けるなど、物を作ることに関心があった。プリンストン大学で電子工学とコンピューターサイエンスの学位を取得し、その後、ウォール街の企業数社に勤務した。
彼はオンライン小売事業を始めるために、D.E.ショーを退社したが、最初は何を売るべきかわからなかったという。しかし直ぐに、オンライン書店なら消費者の共感を得られるだろうと決意した。そして、D.E.ショーで出会って1993年に結婚した妻のマッケンジーさんと共に、シアトルに向けて車で出発した。技術系の人材が豊富であり、オレゴン州ローズバーグの大手書籍販売業者に近いという理由で選んだ街であった。
マッケンジーさんが運転する間、ベゾス氏は、後にアマゾン・ドットコムとなる会社の事業計画を書き上げた。この計画に投資してくれるよう両親と何人かの友人を説得し、1995年7月15日、シアトルの自宅ガレージでアマゾンが創業した。
AP