
日本のルネサスエレクトロニクスは月曜日、自動車用半導体事業を強化し、英国に本拠を置くダイアログセミコンダクーの買収に向けて協議に入ったと発表した。この取引では、同社の自動車半導体事業を強化することとなり、アップルのサプライヤーであるダイアログに60億ドルの値段が付くことになる。
成立する可能性のあるこの取引の下で、ルネサスはフランクフルトに上場しているダイアログの1株に対して、67.50ユーロを支払うことになると、ルネサスが東京証券取引所へのリリースで発表し、ダイアログが既に発表していた声明を確認することとなった。
「当社の声明は、買収を実行する意図を示すものではありません」とルネサスは述べた。
英国の金融規制により、日本の半導体メーカーは3月7日までに入札を開始するかどうかを宣言しなければならない。
この協議は、自動車用の半導体の需要が高まる中で日本の半導体メーカーが同社の提供する製品を強化しようとしている時に、ルネサスとダイアログが8月に自動車用コンピューティングプラットフォームで協力することで合意し、関係を深めたことを受けて実現した。
世界的な半導体の不足により、一部の自動車メーカーは生産計画の縮小を余儀なくされている。
ルネサスは、自動車に使用されるマイクロコントローラーの約30%の世界シェアを占めているが、音、光、温度などの信号処理に使用されるアナログチップのシェアを拡大する方法を模索している。
その取り組みの一環として、ルネサスは、2017年にアメリカの半導体メーカー、インターシルを32億ドルで買収したのに続き、2018年には、アメリカの半導体設計会社インテグレーテッド・デバイス・テクノロジーを67億ドルで買収することで合意した。
ダイアログの1株当たりの買付提示金額67.50ユーロは、同社の時価総額が約43億ユーロ(52億ドル)だった金曜日の終値56.12ユーロに対して20%のプレミアムが付くことを意味する。
「必要に応じて、更なる発表が行われる予定です。当社に対して確定申し込みが行われる確証はなく、また、確定申し込みが行われる可能性を規定するものもありません」と、ダイアログは声明で語った。
この日本企業は、水曜日に12月31日までの3ヶ月間の決算を発表する予定だ。自動車用の半導体は、同社の収益の約半分を占めている。
同社の東京市場での株価は、午前の取引で5%以上下落した。
ダイアログは先月、5Gスマートフォンやタブレット端末の強い需要により、楽観的な第4四半期の収益見通しを発表した。
(1ドル = 0.8304ユーロ)
ロイター通信