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レバノンの議会議員がワクチンの順番を飛ばし、世界銀行が激怒

2021年2月23日のレバノンのシドンで行われた記者会見で話すレバノンの新型コロナウイルスワクチン委員会のトップ、アブドゥル・ラーマン・ビズリ。(ロイター通信)
2021年2月23日のレバノンのシドンで行われた記者会見で話すレバノンの新型コロナウイルスワクチン委員会のトップ、アブドゥル・ラーマン・ビズリ。(ロイター通信)
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24 Feb 2021 08:02:48 GMT9
24 Feb 2021 08:02:48 GMT9
  • 「秘密裏に接種を受けた」ことを受けて、3400万ドルの援助が危機に

ナジア・フッサリ.

ベイルート: レバノンの政治家らが、コロナウイルスワクチンの順番を飛ばしたとして非難されており、世界銀行も火曜日、この非難の声に加わり、国のワクチン接種活動を支える数百万ドルの拠出を停止すると脅している。

先行接種グループに入っていないにも関わらず、一部の議会議員が秘密裏に新型コロナウイルスワクチンを議会庁舎の中で接種したことを受けて、議論が噴出した。

ミシェル・アウン大統領とその妻が先週金曜日にバーブダ宮殿に派遣された医療チームによる接種を受けたことが明らかになった後、このえこひいき疑惑が浮上した。

この訴えにより、レバノン人の間では、ワクチン接種キャンペーンの遅延と違反に関する幅広い不満が加わることになった。

世界銀行のサロジ・クマール・ジャー地域局長は、疑惑が事実であると証明された場合には、「国の計画に違反することになる」とツイートした。

同氏は、世界銀行がワクチンの資金提供や国のコロナウイルス対応の支援を停止する可能性があると警告した。

「私は全ての人、つまり、立場を問わない全ての人に対し、登録を行い、自分の番が来るのを待つよう訴えます」とジャーは付け加えた。

世界銀行による3400万ドルの再配分により、レバノンは今月、ファイザー・バイオンテック社の約6万回分の接種分のうち、最初の2弾分を受け取ることができた。世界銀行は、ワクチン展開を監視し、えこひいきには警告すると語っていた。

個人に対しては専用のプラットフォームを介して登録し、病院の予約を待つよう求めている策定済みの計画に違反して、複数の議会議員が議事堂内でワクチンを受けたと考えられている。

火曜日に10日目を迎えたワクチン展開の第一段階では、医師、看護師、ウイルス患者の治療を行う医療従事者、および、75歳以上の人が対象に含まれている。

議会議員の違反により、SNS上では#NoWasta(えこひいきを認めない)のハッシュタグの下、国民の怒りの声が巻き起こった。

コロナウイルスワクチンの管理に関する全国委員会の委員長であるアブドゥル・ラーマン・ビズリ博士は、この違反に抗議して辞任すると迫ったが、その後、水曜日まで公式説明を待つと述べた。

それから2時間も経たないうちに、先週の金曜日にアウン大統領がその妻や16人の大統領側近団と共に、ワクチン接種を受けたとの情報が現地メディアにリークされた。

ジャーは次のようにツイートした:「これは(世界銀行と)合意した国の計画に沿ったものではなく、我々はこれを、公正かつ公平なワクチン接種に向けて合意した諸条件の違反として記録します。全ての人が登録を行い、順番を待たなければなりません」。密かにワクチンを受けた議会議員を記した流出リストからは、多くが優先グループに入っていなかったことがわかった。

接種を受けることを正当化しようとした政治家の中でも、アニス・ナサールは、自身がプラットフォームを介して登録を行い、議会から電話をもらったのだと述べた。

「私は違反を認識していませんでしたし、もし違反が行われたのなら、私は深く謝罪します。とはいえ、この出来事の責任者ではありません」。

アドナン・ダヘル議会事務局長は、ワクチン接種は保健省とレバノン赤十字のチームの監督を受けたものだと主張した。

彼は、その目的は「病院での密集を避けられるようにするため」だったと主張した。

しかし赤十字は、ワクチン接種キャンペーンにおいて監督や実務的役割を担っていないと語った。

「我々のチームを全ワクチン接種センターに配置しているのは、専ら緊急時に75歳以上の市民を支援または救援することのみを目的としています」と、同団体は説明した。

ビズリはその後、記者会見で次のように語った。:「このような出来事はひどいことであり、説明がなされなければなりません。世界銀行は報いを受けることになると言っています。保健省はこの過ちを犯したのであり、説明しなければなりません」と述べた。

彼は次のように付け加えた:「これは差別です」。

医師組合の代表であるシャラフ・アブ・シャラフは、ワクチン接種の展開は「遅く、混沌としており、非常に不透明だ」と述べた。

彼は、ワクチン展開が改善されなければ、レバノンは「大きな災難に直面することになる」と継承を鳴らした。

我々は集団免疫の獲得達成のため、ワクチン接種計画を加速させなければなりません」と、アブ・シャラフは述べた。

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