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サウジ観光局長、国際線が再開する第4四半期が転換点になると見る

今週ドバイで開かれているアラビア旅行市場会議で、サウジアラビアは大きな存在感を示している。(AN)
今週ドバイで開かれているアラビア旅行市場会議で、サウジアラビアは大きな存在感を示している。(AN)
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18 May 2021 04:05:17 GMT9
18 May 2021 04:05:17 GMT9
  • サウジは、中国やロシアを始めとする主要各国に国際観光局を開設している

オネ・カルロ・ディアス

ドバイ: サウジアラビアの観光業界が狙いを定める国々でのワクチン接種率が70%に達する今年第4四半期は、サウジにとっての転換点となり得る。

特定のグループに対して国境を再開した月曜日、サウジ観光局(STA)ファハド・ハミダディン局長は、ドバイで開催された「アラビア旅行市場(ATM)」で上のような予測を語った。

ハミダディン局長は、外国人旅行者のサウジ入国はまだ許可されていないが、現在、入国再開を準備中であり、「間もなく」その発表があるだろうと述べた。

サウジアラビアは、中国やロシアを始めとする主要各国に国際観光局を開設しており、現在28ヵ国の市場に狙いを定めて国際的なマーケティング活動を推し進めている。

ハミダディン長官は、外国人観光客の国内流入は、他国の観光産業も再開されたときに初めて大幅な上昇が可能になるとし、国境の再開は、他国のワクチン接種率が70%に達してから全面的に検討することができると語った。

この接種率指標は、今年の第4四半期に達成される可能性があると長官は述べた。サウジアラビアに焦点を当てたATM会議での発言で、参加者らは、サウジの国内観光業の好調な実績を強調した。「国内観光産業は、我が国の大きな成果でした」とハミダディン長官は会議で語った。

サウジを代表する航空会社である国営サウディア航空のイブラヒム・アルコシーCEOは、リヤドからテレビ会議での参加で、国内需要は時として同社の対応可能能力を上回ることもあると述べた。利用者の関心はビジネスなどの所用旅行よりも、レジャー観光に向いていると彼は語った。アルコシーCEOはまた、ロイターに対して同日、同社は2024年までに黒字回復を見込んでいると語った。

サウジアラビアは2019年9月に国際社会に観光の門戸を開いて以来、全国の主要な観光地開発に5億3000万ドルを投入するなど、観光客誘致のために数々の大規模プロジェクトを発表してきた。政府は、経済の近代化と石油依存からの転換を目指す取り組みとして、GDPに占める観光産業の貢献度を3%から10%に引き上げることを目標としている。

市場調査会社ユーロモニター・インターナショナルによる3月の予測では、サウジアラビアにおける外国人観光客の支出額は2025年までに253億ドルに達し、コロナ禍による影響から脱却できるという。

サウジの国内観光は、国連世界観光機関(UNWTO)が2020年を「観光業界史上最悪の年」と表現したにも関わらず、コロナ禍の中で予測を上回る好調を示した。

UNWTOが12月に公表した数値によれば、1月から10月の間にサウジ国内の観光地を訪れた外国人観光客は、2019年の同時期に比べて9億人少ない72%減であった。

国際的には悲惨な状況であったが、サウジ観光省の9月の発表によれば、国内観光では旅行者の数が著しく増加し、政府の予測を上回ったという。

12月に開催された2021年度予算会議で、サウジ観光相のアハマド・アール・カティーブ氏は、2023年までに2200憶リヤル(580億ドル)、2030年までに5000憶リヤル以上の新規観光業投資の誘致を目指していると述べた。サウジの観光収入を急増させる方法として観光省が目指す取り組みのひとつは、サウジ国民が観光費を国内で支出するよう仕向けることだという。

「国外への漏出は減少させています」とアール・カティーブ氏は12月にアラブニュースに語った。「2019年にサウジアラビア国内で11の「シーズン」を創設し、国外への観光流出を30%削減しました。これを続ければ、間違いなく国外漏出を減らすことができます。国民は国内で過ごすことを好み、国内で提供されるものを楽しむようになるでしょう」

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