
アラブニュース
リヤド:アブダビ国営石油会社(ADNOC)は、2030年までに原油生産能力の1日あたり500万バレル(bpd)への増強を目指し、7億6,370万ドルにのぼる新たな投資を行う。.
投資は、上部ザクム油田とサタ・アルラズブート油田にある6つの人工島にまたがる統合されたリグレスの採掘事業に向けられると、ADNOCは提出書類の中で述べている。
今回の投資は、アラブ首長国連邦(UAE)が、ガソリンの需要を押し下げた新型コロナによるロックダウンに明け暮れた一年から徐々に立ち直る中で、OPEC プラスの主要産油諸国による石油市場の安定のための取り決めの範囲内で独自に生産量を引き上げる動きを見せているタイミングで発表された。
締結された契約は、ADNOCオフショアから、シュルンベルジェ(3億8,120万ドル)、ADNOCドリリング(2億2,870万ドル)、ハリバートン(1億5,390万ドル)の各社に作業の完了を条件として投資を行うという内容である。
「統合されたリグレスの採掘事業に対するこの度の重要な投資は、私たちが生産能力を高め、UAEのガス自給を可能にするため掘削活動を強化していく中で、掘削および関連サービスの効率向上と沖合での操業コストの最適化を実現するものです」とADNOCのアップストリームエグゼクティブディレクター、ヤセル・サイード・アルマズルーイ氏は語っている。
投資の対象となっている6つの人工島は、上部ザクム油田のアッセイフィヤ(Asseifiya)、エットゥーク(Ettouk)、アルガラン(Al Ghallan)、ウム・アルアンバル(Umm Al Anbar)、SARB油田のアルカティア(Al Qatia)とブ・シキーン(Bu Sikeen)の各島である。
ADNOCによると、人工島は、特に浅水域において、高コストの沖合ジャッキアップ掘削リグの代わりに低コストの陸上掘削リグを使用できるようにすることにより、コストと環境の両面で大きなメリットがあるとのことである。