アラブニュース
リヤド:サウジアラムコ、エアープロダクツ、ACWAパワーから成る合弁企業とエアープロダクツ・クードラ(Qudra)は27日、ジーザーン経済都市における120億ドル規模の空気分離装置、ガス化施設と電力の共同企業体といった資産買収と融資の調達に関する契約を行ったと、プレスリリースで発表された。
「このJVは、我々がジーザーンにて計画している巨大プロジェクトの自給自足原則の中核となることを目的としています」と語ったのは、サウジアラムコ・下流工程部門の上級副社長であるモハメド・アル・カフターニ氏だ。
JVは、一日あたり40万バレルの原油を精油し、超低硫黄軽油やガソリン、その他の石油製品といった主力製品を生産する、アラムコの巨大プロジェクト「ジーザーン製油所」に貢献することとなる。
共同企業体の全当事者は、当該資産の譲渡と資金調達が2021年10月中に行われるものと期待している。エアープロダクツはそれらが行われる時点で、大衆投資家に向けて呼びかけを行う予定だ。
エアープロダクツの会長兼社長兼CEOのセイフィ・ガセミ氏は、当プロジェクトが「我々の成長戦略と完全に一致する」ものだとした。
JVは現在、アラムコからASU、ガス化や合成ガスの浄化に必要な装置、実用設備や電力関係の施設の購入を進めている。25年契約、月額固定料金で上記施設・設備を所有・稼働することになる。アラムコがJVに原材料を提供し、JVはアラムコのために電力、蒸気、水素やその他のユーティリティーを提供する。
ACWAパワーの会長、ムハンマド・アブネイヤン氏は「ジーザーンのIGCCは、ガス化と複合サイクルエネルギー生産における世界最大の統合プロジェクトになる予定です」と述べた。
JVの各企業の持株比率は、アラムコが子会社のサウジアラムコを介して20%、エアープロダクツが46%、ACWAパワーが25%、そしてエアープロダクツ・クードラが9%を保有している。エアープロダクツはエアープロダクツ・クードラを介し4.6%の追加の株を持っているため、JVの所有権者として50.6%の総持株比率となっている。