
フランク・ケーン筆
ドバイ: サウジアラムコのIPOに対し、サウジアラビア国内外の投資家から膨大な数の応募が寄せられ、世界で最も収益性の高い企業の株式に対する需要は、その割当枠を上回ることとなっている。
この史上最大のIPOの幹事団は、256億ドル相当の株式に対し、機関・個人投資家から、総額443億ドル(1662億7500万リヤル)の応募があったと発表した。
機関投資家の応募期間は来週水曜日までとなっていることから、このIPOは紛れもなく金融史上最大規模となると見られ、理論上は、翌週のタダウル取引所での取引開始と同時に株価が急騰するはずである。
アラムコ株に対する機関投資家の需要は、個人投資家よりもさらに高く、応募額の54%をサウジアラビア国内の企業が占めており、続いてサウジアラビアのファンドと投資機関の24.1%となっている。
海外投資家からの応募は10%となる見通しであり、今回のIPOが海外市場で株式の販売を行わないという事実を踏まえれば、比較的大きな数字であると言える。
幹事団の1つ、サンバ・キャピタルの副会長であるラニア・ナシャール氏は、今回のIPOはサウジアラビアの「プライドの源」であると述べている。
「これは成功の兆しと自信の表れであり、世界のエネルギー部門において唯一無二の地位を築いているアラムコの評判と名声を、一層高めることになるでしょう。 IPO成功は、この歴史に残る画期的な瞬間の背後にある戦略的決断の先見性と奥行きの深さを、アラムコの歴史においてのみならず、サウジアラビアの経済発展においても裏付けるものです。」と、同氏は付け加えた。
NCBキャピタルの最高経営責任者であり、アラムコが上場を予定しているタダウル証券取引所の会長を務めるサラ・アル・スハイミ氏は次のように述べている。「サウジアラムコからの魅力的な投資提案に裏打ちされた幅広い範囲の投資家カテゴリー全体からの強い需要が反映され、機関投資家からの応募は、個人投資家向け販売割当枠の成功をそのまま写し出したものになっています」。
「私たちは、残りの機関投資家の応募期間中もこれが維持されてゆくと確信しています。また、この機関投資家の需要は、サウジアラビアの資本市場とその投資家基盤の奥行きの深さと多様性をも同時によく物語っているのです。」と、同氏は付け加えた。