
ドバイ:サウジアラビアの証券取引所は、同証取への上場時に大きな比重を占めると懸念される巨大石油会社サウジアラムコへの対策として、15%の株式指数組入上限を設定した。
国営石油会社アラムコは今月、発行済み株式の1.5%を新規公開の予定だ。今回の公開による調達金額は250億ドルを超えると見られ、中国の小売企業アリババが2014年にニューヨーク証券取引所で打ち立てた新規株式公開(IPO)の記録を上回る。
今回のアラムコの IPO は、過去の最大の上場時価総額が60億ドルであったサウジ証券取引所にとり試金石となると見られている。
「指数組入比率が閾値以上となる構成銘柄に対しては、既定の制限に従い上限を適用する。」同証取は月曜日に発表した声明でこう述べた。
今回の動きは、政府機関保有株式の浮動株算出方法の見直しを含めた同証取の指数算出方法の広範な見直しの一環となるものだ。
新たな規定は、「市場動向を正確に反映した均衡ある指数を実現し、情報開示と透明性を高め、特定の株式への偏重を最小化する」ことを目指したものだと証券取引所のハーリド・アル=フサーンCEOは声明で述べている。
同証取は、IPO 対象株式が上場全株式から構成される株式指数に上場5日目の引けから参入される「ファストエントリー」規定の新たな適用についても発表している。
今回の変更は今年末より実施される予定だ。
ロイター