
フランク・ケイン
グラスゴー:COP26に参加した世界の指導者らは、森林破壊と砂漠化を食い止めることの恩恵に気付いた。これは、気候変動と闘うためにサウジ・グリーン・イニシアティブの一環としてサウジアラビアが先駆けて行った戦略だ。
米国、中国、ブラジルを含む100ヶ国以上が、2日、「持続可能な開発を実現し、包括的な農村の変革を促進しながら、2030年までに森林の消失と土地の劣化を共同で食い止め、再生する」とする公約に署名した。署名国は合計で、世界の森林地帯の80%を占めることになる。
さらなる植樹を行うとするこの公約は、12ヶ国が支援する120億ドルの開発基金によって支えられ、そのうち15億ドルは、地球上でアマゾンに次ぎ2番目に大きな森林地帯となっているコンゴ盆地に提供される。さらに72億ドルは、民間の投資家から出される予定で、これらの投資家は、家畜、パーム油、大豆栽培、パルプ生産など、森林破壊につながる活動への投資を止めることも誓った。
環境問題の専門家らは、植樹は温室効果ガスの排出削減に大きく貢献し、都市部の外気温を下げるのに役立てられると考えている。アラビア湾に広く分布するマングローブ林は、カーボンニュートラルに特に効果的だと考えられている。
サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は先月、大気中のCO2濃度を低減し、首都リヤドの「緑化」に貢献するための取り組みとして、2030年までにサウジ国内に数億本の植樹を行う計画を発表した。
COP26に参加したサウジ政府関係者は、アラブニュースに対し、次のように語った:「我々が示した模範に世界が追従する様子を目にするのは、励みになる。森林再生と関連する水資源の有効利用は、サウジにとっても世界にとっても極めて重要な分野だ。世界最大の脱塩水生産国として、我々は同時に、灌漑にも効果的に対応できる技術の開発に熱心に取り組んでいる」
COP26に参加した指導者らは、森林と土地利用に関する宣言の中で、「森林およびその他の陸上生態系を保全し、その回復を加速させる」ことを約束した。
首脳らは「持続可能な開発を実現し、包括的な農村の変革を促進しながら、2030年までに森林の消失と土地の劣化を共同で食い止め、再生することに取り組む」ことも約束した。
この合意は、COP26における環境ロビー活動の大きな前進であり、グラスゴーサミットでの最初の大きな一歩と受け止められた。宣言にも署名した英国のボリス・ジョンソン首相は、これを「画期的な合意」とした。