
リヤド:信用格付機関のムーディーズは、サウジ政府の展望をNegative(弱含み)からStable(安定的)へと引き上げた。
同機関は、サウジ経済が2021年に成長軌道へ復帰し、そして2021年中に財政赤字が縮小するにつれ現在の会計水準は黒字に戻り、中期的に債務水準の低下を伴うことになると予測した。なおムーディーズは、石油価格下落期間および高騰期間の両時期への対応で明らかとなった、王国の財政政策の有効性を称賛した。
Stableの見通しは、王国の財政状態と対外純資産が、信用格付けを支えるのに十分な水準にとどまることを示唆している。
サウジの展望を変更した重要な柱の一つとして、持続可能性プログラムを含む中期的な財政改革に対する政府の約束があったことにもムーディーズは言及した。このプログラムが目指すのは、よりいっそうの財政規律の強化、国家財政管理の効率向上、そして財政バッファー再建の支援だ。
この取り組みは、国費の優先事項に関する枠組みをより望ましい方向へ調整するのにも役立つだろう。2015年から2020年にかけて、財政的持続可能性プログラムの枠組みは、非石油収入を10%(2015年)から18%以上(2020年)へと成長させ、非利息経費を56%(2015年)から53%(2020年)へ削減するのに貢献した。
サウジ国営通信