
日銀が30日発表した2021年末の銀行券発行残高によると、市中に出回ったまま年を越すお札の残高は121兆9638億円(20年末118兆3282億円)となり、12年連続で過去最高を更新した。すべて1万円にして積み上げると1219キロメートルとなり、富士山(3776メートル)の約322倍に相当する。
銀行券の発行残高は個人の財布や会社の金庫などにあるお札の総量。低金利のため、銀行などに預け入れない「たんす預金」の増加や、新型コロナウイルス感染症の影響で、外出を控え手元に現金を置く傾向も強まっているとみられる。
近年、電子マネーなどキャッシュレス決済が増えているが、国内では現金志向が強く、市中に出回るお札の増加基調が続いている。
時事通信