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フランクリー・スピーキング:「より多くの鉱物資源を発見するための巨大プログラムがある」と、サウジ産業・鉱物資源大臣

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07 Mar 2022 01:03:00 GMT9
07 Mar 2022 01:03:00 GMT9
  • バンダル・アル・ホレイフ氏は、石油産業はサウジ経済の多様化と変革のための踏み台として利用できる、と話す
  • 「メイド・イン・サウジ」イニシアティブへの反響は圧倒的だ、と彼は、主要な政策立案者を招くビデオインタビューシリーズで述べる

フランク・ケイン 

リヤド:サウジアラビアの石油産業は依然として同国の経済を支配しているが、多様化と変革のための踏み台として利用できると、産業・鉱物資源大臣がアラブニュースに語った。

同国の産業基盤の拡大と膨大な鉱物資源を監督するバンダル・アル・ホレイフ氏は、次のように述べる。「間違いなく、石油は、工業部門の役に立つでしょう。一方では国の石油・ガスを支援し、レジリエンスを含む石油・ガスの基盤を支える形で工業部門を確実に構築するように、工業部門のケイパビリティを発展させ、また、我々の石油・ガスの能力において経時的に現地調達の機会を提供します」

「石油とガスという資源をいかにして下流産業に利用できるか検討することは重要であり、これが我々の戦略の非常に重要な部分です。鉱業開発はますます重要になっていくでしょうから、石油とガスだけでなく、今や鉱業においても、いかにして我々の天然資源の利用率を上げ、最大化するかということです」と彼は付け加えた。 

アル・ホレイフ氏のコメントは、ビジネスや政府の主要な政策立案者へのビデオインタビューシリーズ「フランクリー・スピーキング」での幅広いインタビューの一部である。

彼はまた、中東における経済・産業の中心地となるためのサウジの野心的な計画や、天然鉱物資源の大きな可能性、「メイド・イン・サウジ」ブランドのもとで地域の製造業を促進することの必要性についても語った。

今年初め、アル・ホレエフ氏はリヤド最大規模のビジネスミーティング、第1回未来鉱物フォーラムを主催した。同イベントは年次開催となる予定だ。彼は、サウジアラビアの鉱業の将来性について熱く語る。

「サウジアラビアでは鉱業は未開拓の分野です。しかし、控えめな数字ですが、我々の天然資源は、鉱物に関して言えば、約1兆3千億ドル相当あり、アラビア楯状地に膨大な埋蔵量があることがわかっています」と、彼は言った。「より多く発見するために、データを提供し、国内の資源を分析する巨大なプログラムがあります」

「金、銅、亜鉛、リン酸塩のような非常に重要な元素を大量に保有していることは間違いありません。私は、商業的にも経済的にも実行可能な量について話しており、これらの量はすでに確定したものです」と彼は述べた。

アル・ホレイフ氏は、活況を呈するこの分野への国際的な投資を呼び込むため、サウジが一連の鉱物資産の国際競売を計画していることを明らかにした。

「来月、リヤドのすぐ近くでオークションを予定しています。この資源には、2600万トン近い銅と亜鉛が含まれていると思われます。グローバルプレイヤーたちはこの量に大きな関心を持ち、このオークションに参加しに来ます。今年中にもう2回、オークションを開催する予定です」と彼は言った。

昨年、アル・ホレイフ氏は、地域の製造業を振興し、消費者が地元の生産物を購入することを奨励するために、「メイド・イン・サウジ」イニシアティブを立ち上げた。その反響は「圧倒的」だったという。

「これは私にとって本当に重要なものです。『メイド・イン・サウジ』プログラムは、政府関係者である前にサウジアラビア人として誇りに思っていることであり、実際に大きく成功しています。プログラムを立ち上げて以来、大きな成功を収めています。一般の方々からの関与は圧倒的で、このプログラムに参加したいという企業もあります。この数字はとても励みになります」

サウジを産業・物流大国にすることを目指し2019年にスタートした「国家産業開発物流プログラム(NIDLP)」は、予定通り進行している。

「このプログラムは、簡単に言えば、工業、鉱業、エネルギー、物流という、元から互いに関係する4つの部門をつなげようという試みです。これらの部門の経済への影響を最大化するために、また、これらの異なる部門の競争力を高めるために、これらの部門は同調して活動する必要があります」と彼は言った。

「これまでのところ、我々が進めているのは、ご想像できるように、これらの部門はすべてインフラが大きな役割を持つため、工業都市、ガス供給、再生可能プロジェクト、物流ソリューションなど、さまざまな分野で、現在多くのインフラプロジェクトが進行中です」

NIDLP戦略の一つが、サウジでの経済・産業特区の創設だ。アラビア湾岸の他の国々も開発戦略の一環としてフリーゾーンをうまく利用しているが、アル・ホレイフ氏は、この点に関してサウジアラビアには元来利点があると述べる。

「経済発展に関しては各国で異なると思いますが、サウジアラビアはその大きさと人口、そして地産地消により、経済を前進させるためのさまざまなツールに関して、異なる特性を持っていることは間違いないでしょう。そのため、我々は強力な産業基盤を構築することに重点を置き、それを実行し、現在ではその投資に見合う利益が返ってきているのがわかります」

「ヤンブーやジュバイルなどの都市は、50年前は砂漠だったのですが、今では石油化学製品などを世界中に輸出する工業都市となっています。ですから、サウジの我々にとって地域の可能性を広げることは非常に重要です。これまでもそうでしたし、これからもそうでしょう」と彼は話した。

さらに彼は、4つの新しい経済特区が「まもなく」公開される予定であると付け加えた。

同省は、サウジ経済を変革する「ビジョン2030」戦略の主要な取り組みであるNEOMやアル・キディアなどのメガプロジェクトと協力・連携していると、彼は話す。

「NEOMやキディアを見ると、それらが現地調達で達成しなければならない目標は、非常に密接に関連しており、また、我々にとっては、その部門のさまざまなプロジェクトやさまざまな成果を通じて、いかにその目標を達成できるようにするかということです」とアル・ホレイフ氏は述べた。

また、「ビジョン2030」では、サウジアラビア人の民間企業への就職を奨励し、サプライチェーンに地域産業を活用することを目指している。「特に、技術の進歩により、スキルアップや学習、機械学習が以前よりはるかに容易になったため、私は今、製造業について本当に楽観的です。これらのツールはこれまでなかったものであり、我々はこれらのツールに投資して、労働者がこれまでよりもはるかに迅速に適切な方法でスキルアップできるようにするつもりです」と大臣は述べた。

昨年、サウジアラビアは「サウジ・グリーン・イニシアティブ」のもと、2060年までに炭素排出量ゼロを達成し、2030年までに国内のエネルギー生成から石油を段階的に減らしていくという意欲的な目標を掲げた。アル・ホレイフ氏は、これらの目標が達成されることを確信している。

「目標はとても現実的だと思います。エネルギー相であるアブドル・アジーズ・ビン・サルマン王子の言葉を借りれば、技術も手伝ってスピードが上がれば、我々が言っているよりもずっと早く目標を達成するかもしれません」とも同氏は述べる。

アル・ホレイフ氏は、サウジアラビアの産業戦略が成功すれば、他の地域の中心地からビジネスを奪うことになるとの指摘を否定した。

「本当は逆です。今日の勝者は、常にさらなる勝者を生み出す。だから、我々の考えはとてもシンプルです。今我々は、地域と協力して、全体としてより大きな影響を与える、大きな機会を得ているのです」と同氏は述べた。

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