日本の日経指数は木曜、終値で2週間以上ぶりの高値を付けた。FRBが予想通り利上げしたことを受け夜間に上昇したNY市場に追随した。ロシアとウクライナの紛争打開への期待も、市場心理を引き上げた。
日経平均株価は3.46%急伸し、終値で3月1日以来となる26,652.89の高値となった。より幅広い銘柄が対象のTOPIX指数は2.47%上昇し、1,899.01だった。
ウォールストリートの主要株価指数は、FRBが2018年以来初めて利上げに踏み切り、インフレに対抗するためさらに引き上げる積極的な計画を打ち出したことを受け、夜間に上昇した。
「FRBの利上げ発表で市場はマイナス要因を払拭した」と、岩井コスモ証券の有沢正一投資調査部長は述べた。
「また、ロシア・ウクライナ紛争の停戦の可能性や、中国政府のテック株に対する好意的な政策など、より前向きな手がかりもあった」
モスクワとキエフは、ウクライナのNATO外での地位について話し合いを行い、3週間にわたって続く戦争の突破口への期待を高めた。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、交渉が「より現実的」になってきたと述べ、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、現在協議中の提案は「私の考えでは合意に近づいている」と話した。
テック投資家のソフトバンクグループは5.89%急伸した。中国政府は経済への支援を展開し市場の安定を維持するだろうと述べた劉鶴副総理の発言を受け、保有株の1つであるアリババが米国市場で40%の急騰を見せたことが好材料となった。
他の大型株も上昇した。ユニクロを経営するファーストリテイリングが6.92%、チップ製造装置メーカーの東京エレクトロンが4.86%値上がりした。
東日本旅客鉄道は、福島やその他の北の地域への新幹線の運行を停止したことを受け、1.81%下落した。運行停止は、水曜深夜に日本の東北地方の福島県沖でマグニチュード7.3の強い地震が発生したためである。
ロイター