
アングロスウェーデン企業の製薬会社アストラゼネカPlcが木曜、利益の大きい希少疾患治療薬ユルトミリスに関わっている日本の中外製薬との特許紛争を解決するため、7億7,500万ドルを支払うと発表した。
アストラゼネカと中外製薬の両社は、和解の一環として2018年にさかのぼり米国と日本で起こされた特許侵害訴訟を取り下げると、このロンドンの上場企業は声明で述べた。
アストラゼネカは、この和解金を第1四半期決算で費用として計上する。この支払いは通年の業績予想に影響を与えない。
2021年の売上高が約7億ドルに達したユルトミリスは、アストラゼネカの希少疾患部門アレクシオン(昨年、アストラゼネカが390億ドルで買収した米製薬会社)が開発した。
この薬は当初、神経疾患ALSの治療薬として開発されたが、後期臨床試験で有効性が確認されなかったため、アレクシオンは昨年、この取り組みを中止している。
ユルトミリスは現在、腎臓機能に影響を及ぼす症状の非定型HUSと、重篤な血液疾患であるPNHという2つの希少疾患の治療薬として、一部の市場で承認されている。
ロイター