
ロンドン/ドバイ:OPECプラスの関係者は水曜日、ロシアを含む生産者連合は、石油を徐々に増産するという現行の協定を維持する可能性が高いと述べた。モハメド・バルキンドOPEC事務局長の見解も同様のものだとした。
匿名を条件にロイターの取材に応じたこの関係者は、OPECプラスに市場のファンダメンタルズに関する助言を行う合同専門委員会に出席していた。
閣僚級会合は木曜日に開催される。
OPECの声明によると、バルキンド氏はOPECプラス加盟国に対し、同グループの決定について「方針を維持するよう」促したという。
また、OPECプラス加盟国は「刻々と変化する市場環境に警戒し、注意を払う」べきだとも述べた。
OPECプラスがIEAの数字を置き換える
ブルームバーグは、木曜日のOPECプラス会合に出席している無名の代表者の話を引用して、OPECは国際エネルギー機関(IEA)の石油生産量の推定データ利用を止めるかどうかを検討していると報じた。
ブルームバーグの報道によると、閣僚は木曜日に議論する予定。
また、匿名希望の別の代表者は、より広範なOPECプラス連合を代表する専門委員会が水曜日、生産順守状況の評価において、IEAの数値に代わるものを決定したことを明らかにした。
OPECの新たな動きは、主要なエネルギー消費者の利益を代表するIEAとの数カ月にわたる議論を受けたものである。
会合の結果
OPECプラスは、ウクライナ危機による価格高騰や米国などからの供給増の要請にもかかわらず、5月の原油生産量を小幅に増加させる計画を維持する可能性が高いと、会合に近い複数の関係者がロイター通信に語った。
OPECプラスは2021年8月以降、毎月日量40万バレル(以下、B/D)の生産目標を引き上げている。5月1日からは、その毎月の目標引き上げ幅が43万2000B/Dとやや増えることになる。
OPECプラスの主要メンバーであるサウジアラビアとUAEのエネルギー相は、ウクライナへの侵攻をめぐるロシアへの対応に圧力がかかるなか、同グループは政治に関与すべきではないと指摘した。
バルキンド氏は、最近の市場動向について「我々は世界の指導者たちに……今一度、全世界に対して妨げのない、安定した、安全なエネルギーの流れを確保するよう求める」と述べた。
OPEC関係者はEUに対し、もしEUがロシアからの石油の輸入を禁止した場合、消費者に打撃を与える可能性があると伝えたという。
ロイター