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日中韓の財務相・中銀総裁、景気回復のリスクに警戒感を示す

日中韓の高官らは支援策を講じることを確認した。(AFP)
日中韓の高官らは支援策を講じることを確認した。(AFP)
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12 May 2022 06:05:35 GMT9
12 May 2022 06:05:35 GMT9

日中韓の財務相および中央銀行総裁は12日、アジア経済のコロナ禍からの回復におけるリスクに警戒感を示し、市場の安定と健全な財政政策に向けた支援を誓った。

日中韓の財務相および中央銀行総裁は共同声明で、「一部の先進国」の予想外に早い金利の引き上げによるインフレ加速や、ウクライナ情勢が及ぼす悪影響といったリスクを指摘した。 

共同声明は、同日12日開催の首脳陣による東南アジア諸国連合のオンライン会議に先立ち、オンラインで開催された年次会議の後に発表された。

日中韓の高官らは、金融市場の安定と財政の長期的な持続可能性を維持するために、具体的には言及しなかったものの、支援策を講じることを確認した。

「現在進行中のロシアとウクライナの紛争や、一部の先進国の予想外に早い金融正常化政策など、地域の経済回復を脅かすリスクの高まりに対して、我々は引き続き防御する必要がある」とした。

「これらの要因は、金融市場や資本移動の安定を損ない、地域の経済見通しにとっては下方リスクとなり得る」

声明では国を特定する言及はなかったものの、米国の金利引き上げとそれに伴う中央銀行の資産圧縮がドルを上昇させている。これにより、一部の新興市場国からの資本逃避が起こり、途上国のドル建て負債の負担が増すという見通しが高まっている。

高官らはまた、特にドル高円安といった為替市場の動向や、ロシア政府が「特別軍事作戦」と呼ぶロシアのウクライナ侵攻に対する経済制裁などについての言及も避けた。

代わりに、財政難にある国々の援助を目的とした通貨スワップ取引の機構「チェンマイ・イニシアティブ」など、地域の取り組みの進展状況を強調した。

G20主要経済国の間では深い分断が生まれつつあり、西側諸国はロシアのウクライナでの戦争犯罪を糾弾している一方で、中国、インドネシア、インド、南アフリカといった他の参加国は、紛争に関して西側が主導する対ロシア制裁に加わっていない。

10ヵ国が加盟する東南アジア諸国連合は、今年の議長国をカンボジアが務めており、現在G20の議長国であるインドネシアも加盟している。

ロイター

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