
アラブ・ニュース
リヤド:サウジアラビアのアブドル アジーズ・アール・サウードエネルギー相は、サウジアラビアは「ロシアを含むOPECプラスと合意をまとめることを望んでいる」と述べた。
『フィナンシャル・タイムズ』紙の取材に対し、同相は、OPECプラスに政治を介入させるべきでないと述べ、石油生産出国間の同盟の「価値を世界が評価すべき」と主張した。
石油価格は過去10年間で最高値を記録し、2020年4月に設定されたOPECプラスの割り当て生産枠はあと3か月で期限切れとなる予定だ。
アブドル アジーズ王子は、市場の不確実性を考慮し、新たな合意がどのようなものになるかを語るのは時期尚早としながらも、OPECプラスは「需要があれば」増産に踏み切るだろうと付け加えた。
アブドル アジーズ王子は「この大混乱をご覧の通り、(合意内容を)特定しようとするのは時期尚早です」とインタビューに答えている。「しかし、私たちが知っているのは、私たちが成功させてきたことは、現時点では、人々がそこにいて協働する価値があると言うのに十分だということです」
OPECプラスは、同盟加盟国が各月の総生産量において日量43万バレルという小幅な引き上げで2020年の合意を堅持している。しかし、情報提供業者OilXによると、ウクライナ戦争が始まって以来、ロシアの生産量は減少し、3月の日量約1,100万バレルから4月には平均1,000万バレルに減少した。
アブドル アジーズ王子は、価格高騰の原因を世界の精製能力不足と税金にあるとした。「市場の決定要因は精製能力であり、それをどのように解き放つかだ」と述べた。「少なくとも過去3年間、全世界で約400万バレルの精製能力が失われ、そのうち270万バレルはコロナウイルスが流行し始めた直後から失われている」
またサウジアラビアのエネルギー相アブドル アジーズ王子は、中国におけるコロナウイルス対策のロックダウン、世界経済の成長、サプライチェーンに関する不確実性の中で、今後「秩序ある調整」をもたらすためにOPECプラスの同盟が必要になるだろうと述べた。
アブドル アジーズ王子は、生産と精製能力におけるボトルネックを緩和するために、各国がよりクリーンなエネルギー源に移行しているにしても各国政府は石油産業界に炭化水素への投資を奨励する必要があると述べた。「この状況においては、人々が共に座り、集中し、仮面劇やいわゆる政治的妥当性を取り去る必要があります…それが、既存の現実に関わろうとし、既存の現実に対する救済策を見出すということなのです」