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ロシア、中国の原油輸入元首位の座を19ヶ月ぶりにサウジアラビアから奪う

(Shutterstock)
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21 Jun 2022 04:06:16 GMT9
21 Jun 2022 04:06:16 GMT9

シンガポール:中国の5月のロシア産原油輸入は前年比55%増で記録的な高水準となり、中国の原油輸入元としてサウジアラビアを抜き首位となった。ウクライナに侵攻したロシアに制裁が科される中で割安となったロシア産原油の輸入を中国の石油精製企業が増やしたことが背景にある。

中国税関総署のデータによると、5月のロシア産原油の輸入量(東シベリア太平洋パイプライン経由の供給と、ロシアの欧州および極東の港からの海上輸送を含む)は合計で842万トン近くとなった。

これはおよそ日量198万バレル(bpd)に相当し、4月の159万bpdから25%増となった。 中国は世界最大の原油輸入国だ。

石油精製大手のシノペックや振華石油などの中国国営企業は、制裁で欧米の石油大手や商社が手を引いたことで急速に割安となったロシア産原油の輸入を増やしている。

中国への原油供給で2位に転落したサウジアラビアは、5月は前年比約9%増の782万トン(184万bpd)となった。

これは4月の217万bpdから減少している。ロシアは19カ月ぶりに首位に返り咲いた。

月曜日に発表された中国税関総署のデータによると、中国は先月26万トンのイラン産原油を輸入した。これは、昨年12月以降3回目のイラン産原油の輸入で、ロイターによる以前の報告を裏付けた形だ。

イランに対する米国からの制裁にもかかわらず、大抵の他の国からは供給元として敬遠されているイラン産原油の輸入を中国は続けている。イランからの輸入量は中国の総原油輸入量の約7%に相当する。

中国の総原油輸入量は、5月には低水準だった1年前から12%近く増加して1080万bpdとなった。2021年の平均は1030bpdだった。

中国税関総署の報告によると、ベネズエラからの輸入はゼロだった。中国国営の石油会社は2019年以降、米国による二次的な制裁に巻き込まれることを恐れて同国からの輸入を回避している。

ここ2年ほどイラン産原油やベネズエラ産原油の中継地点として使用されているマレーシアからの輸入は2200万トンに上った。これは、4月からは横ばいだが、今年はじめの水準からは2倍以上の増加だ。

ブラジルからの輸入は前年比19%減の2200万トンとなった。ラテンアメリカの輸出業者からの供給が格安なイラン産原油やロシア産原油との競争に晒されたことが背景にある。

ロイター

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