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8月の中国向け石油輸出はロシア急増、トップはサウジアラビアが奪還―公表データ

サウジアラビアから中国への輸入量は回復し、先月は847.5万トンとなった。日量では199万バレル(bpd)で、前年同月比より5%高い水準だった。(Shutterstock)
サウジアラビアから中国への輸入量は回復し、先月は847.5万トンとなった。日量では199万バレル(bpd)で、前年同月比より5%高い水準だった。(Shutterstock)
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20 Sep 2022 10:09:15 GMT9
20 Sep 2022 10:09:15 GMT9

リヤド:中国の8月のロシアからの原油輸入量は前年比28%増となったものの、4ヵ月ぶりにトップの座をサウジアラビアに明け渡したとのデータが20日、公表された。

中国海関総署のデータによると、ロシアからの石油輸入量は、東シベリア太平洋パイプライン経由の供給と、ロシアのヨーロッパおよび極東の港からの海上輸送を含め、合計834万2千トンとなった。

8月の輸入量は日量196万バレルに相当し、5月の最高となった200万バレル弱をわずかに下回った。中国はロシアにとって最大の石油購入国。

中国の独立系製油所が、競合する西アフリカやブラジルからの石油を差し置いて、割安なロシア産石油の購入を拡大したため、ロシアからの輸入量が増加した。

ウクライナ危機によりロシアが石油輸出の代替市場を求める中、折しも中国が石油を最も必要としている時に欧州のロシア産石油の購入量が急減したため、その恩恵を受けるべく中国が購入量を増やしたとみられる。

それでも、サウジアラビアから中国への輸入量は回復し、先月は847.5万トンとなった。日量では199万バレル(bpd)で、前年同月比より5%高い水準だった。

サウジアラビアは、今年1月から8月までの累計で前年同期比0.3%減の5,831万トンを出荷し、依然として中国への最大の供給国となっている。ロシアは前年同期比7.3%増の5,579万トンだった。

中国の8月の原油輸入量は、国営製油所の操業停止と、利幅低下による独立系製油所の稼働率低下が石油購入を抑制し、前年同月比9.4%減となった。

旺盛なロシア産石油の購入は、競合するアンゴラとブラジルの供給量を圧迫し続けた。8月のアンゴラ、ブラジルの供給量はそれぞれ前年同月比で34%、47%減少した。

中国の税関は、先月はベネズエラやイランからの石油の輸入がなかったと報告した。中国の国営石油会社は、米国の二次的制裁に抵触することを恐れて、2019年後半から両国からの購入を避けているとされる。

しかし、防衛に特化した中国航天科工集団公司が2020年後半以降、2,500万バレルのベネズエラ産原油を中国に移動させたとロイター通信が報じたものの、中国の税関はこれについて報告していない。

また、過去2年間、イラン、ベネズエラ、そして最近ではロシアからの原油輸送の中継地としてよく利用されてきたマレーシアから中国への輸入量は、前年比ほぼ倍増の337万トン(79万4,000bpd)だったことが、20日公表の税関データからわかった。

さらに、中国が米国から原油を一切輸入していないことがデータから判明した。

ロイター

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