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JICA、サウジ等アラブ諸国との協力プロジェクトを模索

SFDのスルタン・アルマーシャドCEOは先般、田中明彦JICA理事長と会談し、両機関の協力について意見交換を行った。(ANJ Photo)
SFDのスルタン・アルマーシャドCEOは先般、田中明彦JICA理事長と会談し、両機関の協力について意見交換を行った。(ANJ Photo)
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04 Nov 2022 03:11:14 GMT9
04 Nov 2022 03:11:14 GMT9

アラブニュース・ジャパン

東京:国際協力機構(JICA)は、サウジアラビア開発基金と連携し開発途上国に協力を行うためのプロジェクトの立ち上げを検討している。

JICA中東・欧州部の中村・中東第二課企画役は、「我々のゴールは、開発途上国における協調融資を通じて、開発に必要な資金を動員することです。そのため、世界銀行やサウジアラビア開発基金(Saudi Fund for Development)等の開発機関とのパートナーシップに注目しています」と語った。

SFDのスルタン・アルマーシャドCEOは先般、田中明彦JICA理事長と会談し、両機関の協力について意見交換を行った。

中村氏は、「SFDとは、2016年に協力覚書を締結したものの、まだ具体的な連携は実現していません」としつつ、 「昨年から議論を重ね、2021年12月にはセミナーを開いて双方の活動を紹介しました。これに基づいて、次のステップとしては何ができるかを議論した結果、サウジ開発基金との人事交流プログラムを実施することで合意しています」と説明した。

「具体的な連携事業を実施する前に、お互いの案件の形成・監理・評価の仕方について理解を深めることになっており、11月にはSFD職員が来日し、その後JICA側がサウジを訪問することになっています。」どの分野のプロジェクトを対象とするかついては、今後詰めていくという。

中村氏は「具体的なプロジェクトはまだ決まっていませんが、途上国だけでなく湾岸諸国にとっても大きな課題である気候変動に関する共同研究や事業を実施するというのが一案です。共通のアジェンダを一緒に形成できればと考えています」と語った。

一方、他の中東諸国との間でも共同プロジェクトの実施を模索している。「他の湾岸諸国とも議論を続けており、例えば教育や廃棄物監理等の分野での協力が議論に挙がっています。」

中村氏は、サウジ、バーレーン、UAEなどとの協力は、他の途上国への協力とは異なるものとなるとして、次のように述べた。「私たちの湾岸諸国へのアプローチは、他の発展途上国に対するものとは少し異なります。湾岸諸国はもはや”途上国”ではないため、湾岸諸国との協力の際には別のスキームを活用することになります。基本的には、湾岸諸国とはコストを分担しつつ、お互いにとって戦略的に重要な課題に焦点をあてる形で協力を行う予定です」。

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