アラブ・ニュース
リヤド:世界最大の石油生産会社の1つであるサウジアラムコ社は、サウジアラビアの2060年までにネットゼロを達成するという目標に向けて着実に前進する中で、二酸化炭素回収・貯留のための施設を設立するため、サウジアラビアのエネルギー省と提携した。
この発表は、エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催された国連気候変動サミット(COP27)の傍らで木曜日に行われたサウジ・グリーン・イニシアチブの中で行われた。
新しいプロジェクトの発表後、サウジアラビアのエネルギー大臣アブドルアジーズ・ビン・サルマン王子は、サウジアラビアは目標として設定された2060年よりも前にネットゼロ目標を達成することができると述べた。
「サウジアラビア王国はまた大胆な一歩を踏み出しました。
私は、二酸化炭素回収・貯留のための施設の設立を発表し、王国が2060年までにネットゼロの野望を達成することを非常にうれしく思っています。
2060年より前にネットゼロを達成したとしても、驚かないでください」と大臣は述べた。
さらに、「私たちは約束を守り、それを実現します。我々は約束を果たしていることをアピールします」と述べた。
講演の中で、サウジアラムコのCEOであるアミン・ナセル氏は、新しい二酸化炭素回収・貯留施設はサウジアラビア東海岸のジュベイルに設置されると述べた。
ナセル氏によると、この施設は2027年までに最大で年間900万トンの二酸化炭素を貯蔵できるようになるとのことだ。
「アラムコ社では約600万トンを貯蔵し、残りの300万トンは他分野の産業を活用して貯蔵することを目標としています。
全体の貯蔵能力を上げることと平行して、炭素貯蔵プロセスの他のフェーズも開始していく予定です」とナセル氏は述べた。
同氏は、「弊社は、石油・ガス気候変動イニシアチブの創設メンバーであり、業界全体での協調を推進しています。
アラムコ社といたしましては、気候問題の解決策を見出すため、持続可能な開発のための15億ドルのファンドの設立を発表しました」とも言った。
ナセル氏はさらに、今はエネルギー産業全体にとって困難な時期であることを指摘した。
「エネルギー産業では今が試練の時です。
安全性、公平性、環境の持続可能性という3つの課題に直面し、私たちは皆、インスピレーションを必要としているのです」とナセル氏は語った。