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レバノンの海上ガス田の調査結果に「前向きな結果」が期待される

2023年2月17日、ベイルート港で海上ガス探査に先立ちブロック9での環境調査を完了した海洋調査船ジェーナスIIに乗り込む準備を進めるレバノンのワリード・ファイヤード臨時エネルギー大臣(左から2番目)とアリ・ハミエ臨時公共事業・環境相(左から3番目)。(AFP)
2023年2月17日、ベイルート港で海上ガス探査に先立ちブロック9での環境調査を完了した海洋調査船ジェーナスIIに乗り込む準備を進めるレバノンのワリード・ファイヤード臨時エネルギー大臣(左から2番目)とアリ・ハミエ臨時公共事業・環境相(左から3番目)。(AFP)
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19 Feb 2023 12:02:14 GMT9
19 Feb 2023 12:02:14 GMT9
  • レバノンの安全保障会議は2週間で90件の抗議活動を記録した
  • 暫定首相は銀行に放火した抗議活動参加者は「預金者ではない」と語る

ナジャ・フーサリ

ベイルート:イスラエルとの海上国境が10月に画定され、当局がガス探査作業の再開に向けて一刻を争う中、17日金曜日、ワリード・ファイヤード暫定エネルギー大臣は、レバノンのカナ・ガス田プロジェクトの見通しは有望であると述べた。

ファイヤード暫定大臣は、排他的経済水域内のブロック9の石油・ガス探査に向けた環境調査を完了させるべく、トタルエナジーズと同社の提携企業であるエニおよびカタールエナジーによってベイルート港に入港中である船舶ジェーナス2を訪問した。

ファイヤード暫定大臣は、「我々は、肯定的な調査結果を期待していますが、現実的になって結果を待つ必要があります」と述べた。

ここ数日のうちに、イスラエルはカリシュ・ガス田の商業生産の開始を発表した。

ジェーナス2は8日間の任務を終え、海底の画像を収集し、水と堆積物の試料を採取した。

さらに、国際法や現地の法律に基づいて掘削前に必要な手続とされている環境影響評価調査のための情報を提供するため、同地域の海洋生物の監視を行った。

レバノン国民は、埋蔵されている数十億ドル相当の石油およびガスを利用し、低迷する同国の経済復興に貢献するであろう探査の成功に期待を寄せている。

レバノン通貨の価値は、過去3年間で120%以上下落している。

レバノン・ポンドは、17日金曜日に1ドル=82,000ポンドまで下落した。この前日、経済状況の悪化と生活必需品の価格高騰に対する怒りをあらわにした抗議活動者が銀行を襲撃し、道路を封鎖する事件が発生していた。

バサム・マウラヴィ暫定内務大臣は、「市民の気持ちはわかります。ですが、暴動や、公共物や私有財産への攻撃は解決策とはなりません」と述べた。

17日金曜日に開催された中央安全保障会議の後、マウラヴィ暫定内務大臣は、2月に入ってからレバノン各地で90件の抗議活動が行われ、そのうち59件は一般的な生活環境に反対するものであったと述べた。

同会議議長を務めたナジーブ・ミカティ暫定首相は次のように述べている。「我々は、国家の権威と法律の威信を守るために最善を尽くしています。それは特に、すべての国家部門と機関が崩壊しつつあるためです」

しかしながら、「抗議活動の参加者が銀行に火を放つのを目の当たりにして、私は、彼らが本当に預金者なのか、それとも一部の人たちが混乱を引き起こすべく何らかの指示に従っているのかと考えざるを得ませんでした」と付言した。

ミカティ暫定首相のメディアアドバイザーであるファレス・アルジャミル氏は、アラブニュースに対して次のように語った。「16日木曜日に銀行に放火した抗議活動参加者を逮捕・尋問した結果、彼らは銀行口座を全く持っていないことが判明しました」

アルジャミル氏によれば、ミカティ臨時首相は本件について追跡調査を実施中であり、来週早々にも銀行のストライキ終結を求めるという。

ヒズボラ書記長であるハッサン・ナスラッラー氏は、16日木曜夜に行った演説において一連の警告を発し、「レバノンがこの分野において何の進展もない中で」、イスラエルがカリシュ・油ガス田から石油を採掘することは許されないと述べた。

ナスラッラー書記長はさらに、「もし我々を飢えさせようとするなら、我々はあなたたちを殺すでしょう」と述べた。

彼はまた米国に対して「レバノンを混乱に陥れるなら、世界は地域全体の混乱に備えなければならないでしょう。特に、あなたの子飼いのイスラエルは」と脅した。

レバノン大統領問題に言及し、「この国に大統領を押し付けることは何人もできません。この国が本問題の解決手段を探し続けることが必要なのです」と述べた。

ある政治評論家は、ナスラッラー書記長の立場を、「緊張感があり、経済状況の悪化と連動しています。経済状況はこの数日でさらに悪化しており、党の支持者にとってすら同様です」と評した。

同評論家は、「アメリカを非難し、経済・財政状況の悪化の責任者であるとすることは、明らかに、党がレバノンの崩壊を引き起こした責任から逃れようとするための行動です。党がイランの利益に資するために武力を行使し、国家の進路を混乱させ、資源を枯渇させたことでレバノン崩壊は生じたのです」と述べた。

ヒズボラおよびその賛同者は、2019年以降、抗議活動参加者を批判し、外国大使館の命令に従ったとして非難している。

レバノン軍団の外交部部長であるリチャード・クーユムジャン氏は次のように語る。「レバノン国民は混沌状況の中で生活しています。それは、ヒズボラとその賛同者が憲法、制度や大統領選挙を妨害し、その一方で、解決策を生み出せないからです」

クーユムジャン氏は「真の解決は、ヒズボラ陣営に属さない、傑出した、改革を志す、汚職のない大統領の選出から始まるのです」と述べた。

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