リヤド:サウジ中央銀行(SAMA)は、米国連邦準備制度理事会(FRB)による22日のインフレ抑制の動きに呼応し、政策金利を25ベーシスポイント引き上げ5.5%とした。
同中央銀行の声明では、リバースレポ金利も5%に引き上げられたと明らかにされている。
サウジアラビアのインフレ率は依然として上昇傾向にあるが、2 月の年率は前月の 3.4% から 3% に低下していた。
米FRB の 25ベーシス ポイントの利上げは何か月にもわたるより大幅な利上げに続くものであり、2 月には 25 ベーシス ポイント、昨年12 月に 50 ベーシス ポイント、昨年11 月、9 月、7 月、6 月には 75 ベーシス ポイントの利上げが行われていた。
米国の中央銀行の決定は、高いインフレ率を抑制したいという動機からなされたものだが、湾岸地域の通貨のほとんどが米ドルとの固定相場制を採用しているため、同時に湾岸地域の金融政策にも影響を与えている。
FRBの決定を受け、湾岸地域の中央銀行も利上げに踏み切った。
アラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行は、23日から基準金利を4.9%に引き上げた。
バーレーンも主要金利を25ベーシスポイント引き上げ、1週間預金ファシリティ金利は5.75%に上昇し、オーバーナイト預金金利は5.5%に達した。
先月金利を据え置いたカタールの中央銀行も、貸出金利を5.75%、預金金利を5.25%にそれぞれ引き上げた。
湾岸協力会議(GCC)地域のインフレ率は、ほぼ10年ぶりの高さとなっているが、それでも多数の西側諸国と比べると低く、昨年は5~6%の範囲だった。
米国経済は最近減速の兆しを見せているが、物価は1980年代前半以来の高水準で推移している。
金利の上昇は、消費者の借入コストを上昇させ、住宅ローンやローン返済の負担増を招くが、その結果、人々はコストを削減しようとするため、他の品目への支出を減らすことになる。
しかし、貯蓄者は金利上昇の恩恵を受け、貯蓄したお金からより大きなリターンを得ることができる。
しかし、依然世界的にインフレが進行しているため、貯蓄によって得られる利息は、商品やサービスの価格上昇に比べれば低いものとなる。